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Channel: あおたけ 撮影記
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東急東横線・・・切換え前の渋谷・代官山界隈 撮影記

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2013.02.03
東急東横線
 副都心線への直通目前!
 切換え前の渋谷・代官山界隈 撮影記
   

先日の日曜日、夕方から渋谷で人と会う約束をしていました。ご存知、若者の聖地と称される、日本一のオサレタウン・渋谷。ふだんの私ならまったくと言っていいほど縁のないこの街に今、にわかに鉄の注目を集めているスポットがあります。それは東急東横線・渋谷駅。もうご存知の方も多いと思われますが、来たる3月16日に予定されている東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転開始に伴い、地上(高架)にある現・東横線渋谷駅は前日の15日で、その役目を終えることとなります。残すところあと一ヶ月半となり、その駅の様子を記録する方も増えていることでしょう。そんな東横線渋谷を私はといえば、昨年9月に先行営業運転に就いた東京メトロ10000系を撮りにいった程度。そこで今回、せっかく待ち合わせで渋谷へと行くのならば少し早めに家を出て、渋谷駅を初めとした現在の東横線を少し記録することとしました。

2月3日(日)

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東横線渋谷駅の脇には
副都心線との直通運転日を知らせるカウントダウンボードが
マスコットキャラの「のるるん」とともに掲げられています。
直通運転開始まで41日(2/3現在)ということは、
現・渋谷駅の廃止まであと40日ということ・・・。
東急東横線 渋谷

頭端式の私鉄ターミナルというと、個人的には大阪の阪急・梅田駅とこの東横線・渋谷駅が真っ先に思い浮かびます。発着番線の数や列車の運転本数などは梅田駅に適わないものの、改札を抜けるとすぐに見える、ズラリと顔(お尻?)を揃えた列車の様や、空間の広さを感じさせる高い天井、乗降しやすいよう機能的に振り分けられたホームなど、ここは東(関東)を代表するターミナルと言っていいでしょう。

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頭端式ホームで折り返しを待つ東横線の列車たち。
これこそが「ターミナル(終着駅)」という言葉に相応しい
東横線渋谷駅の姿です。

しかしこの渋谷駅、私はあまり東横線沿線に縁が無く、それほど利用機会が無かったのが実情。ひと昔前までは仕事で横浜へ向かうのによく、この渋谷から東横線を利用していたのですが、JRの湘南新宿ラインが開通してからはそちらを使う頻度が増えてしまいました。そんな湘南新宿ライン開通前の東横線では、8000系や8590系、9000系など、いかにも東急の車両らしい切妻形の食パン電車を多く見かけたものでしたが、現在の主力である5000系列(5050系)はずいぶんとスタイリッシュでモダンなスタイルとなりました。それにしても今や、来る電車来る電車、そのほとんどがこの5050系。たまに青い色をした横浜高速鉄道からの直通車・Y500系が見られるものの、コレも基本的には同じ顔であまり面白味が無い。もう東横線はすっかり5000系天下になってしまったのね・・・。そんななかでひとつだけ、今の東横線で注目すべき運用があります。それは以前にも紹介したメトロ車の先行営業運転。いつの間にかご丁寧に東急のHPにもその運用が公開されており、それによるとこの日は06K運用にメトロの7000系が就くとのこと。以前撮った渋谷駅でのメトロ車は10000系で、7000系の方はまだ未撮影。個人的には10000系よりも7000系の方が好きな電車なので、ぜひとも現・渋谷駅へ入線する姿も撮っておきたいところです。しかし定時に現れたのは・・・

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側壁に特徴のある、渋谷駅1番ホームに入線して来たのは、
特急運用の9000系9101F。

ありゃ? 9000系(東急)だ・・・r(・_・。)アレ?。この日はとくに遅れなどないし、運番を見ても06K運用に間違いない。と、いうことは、運用のHPに注釈で書かれていた「スケジュールは予告なく変更となる場合があります」というのに、当たってしまったらしい。スケジュールを見るとこの日はメトロ7000系が現・渋谷駅に顔を見せる(予定だった)最後の休日だっただけに、車種変更は残念・・・(´・ω・`) ショボーン(それ以前にこんなギリギリではなく、もっと余裕を持って撮っておくべきだったんですけれどね)。でもこの9000系も副都心線への乗り入れには対応しておらず、どうやら直通開始前には東横線から撤退してしまうとのウワサなので、コレはコレでいい記録になったか。トップナンバーだし。それに何よりも、この駅にはやはり切妻形のステンレス車がいちばん似合うと思います(半分本音、半分負け惜しみ^^;)。

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折り返し、各停の元町・中華街行きとなり、
発車を待つ9000系。
駅前バスターミナルを入れたつもりでしたが、
露出差があって、外が飛んでしまいました。

この9000系は、現在の鉄道車両の駆動方式で主流となっているVVVFインバータ制御の黎明期にデビューした車両で、その独特な唸り音(インバータの駆動音)が「音フェチ」には堪らないんですよね~ (´∀`*) フイ~ン♪ フイ~ン♪...。そんな9000系の各駅停車に乗って一駅、次に私がやって来たのはお隣の代官山。

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代官山もオシャレな街の代表格。
渋谷同様、やはり私にはあまり縁がありません・・・。
路線切換えによってホームなどに若干の変化があるようですが、
駅舎などは基本的に変わらない模様。
東急東横線 代官山

廃止の決まっている現・渋谷駅を見るかぎり、ほとんど変化のないように見える副都心線直通工事ですが、旧線と新線の分岐点に近い代官山付近では、今まさに切り替え工事のまっただなか(というより、最終段階か)。無数の鉄骨が線路沿いに張り巡らされています。せっかくならばその様子も記録しておこうと、代官山で下車したのでした。

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現在の副都心線渋谷駅(地下駅)へ直結するために、
路線切換え工事中の代官山付近。
5050系の下り列車が通過してゆきます。
東急東横線 代官山付近

副都心線との直通開始に伴い、渋谷~代官山の1.4キロが地下化される東横線。その地下への入り口・・・つまり現路線との切換地点が、この代官山駅の渋谷側にある「渋谷1号踏切」付近になります。現段階ではまだその地下への開口部が見えるわけでなく、いまいちピンと来ないのが正直なところですが、上写真の5050系が走っている線路の下にはすでに新しい線路が敷かれているはずで、開通前夜(3/15)の終電後から開通当日(3/16)の初電に向けて、一晩で一気に切換えが行われます。東急では過去に同様の工事を何度か行って来た前例がありますが(みなとみらい線直通に伴う、横浜付近の地下化など)、それにしても深夜の数時間で路線が地上から地下へ切り替わるとは、スゴいことですよね~!

(ところで、私はすでに現路線と地下新線が仮に繋がっていて、そこでメトロ車や東急車の貸し借りを行っていたのだと思っていたのですが、どうやらそうではなく、車両の運搬には別ルート〈例えばメトロ副都心線の車両を東急東横線へ運ぶ場合は、メトロ副都心線→有楽町線→南北線→東急目黒線→東横線を経由〉が使われていたとのこと。東急ファンならば常識ですよね・・・^^;)。

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代官山と渋谷の間にある唯一の踏切、「渋谷1号踏切」。
ドラマなどでよく出て来たこの踏切も廃止されることに。
東急東横線 代官山-渋谷

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そして地下化に伴い、この山手線との立体交差も見納めに。
ウマく上下の列車が交差しないかな・・・と、数本待ってみると、
5050系と湘南新宿ラインのE231系を一枚に納めることができました。
山手線 渋谷-恵比寿/東急東横線 渋谷-代官山

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ちなみにこの日は前回の「ONE-shot」で紹介した、
「みどりの山手線」も運用に就いていましたが、
東横線との立体交差は実現せず。
そんなにウマくはいかないよね・・・(^^;)
山手線 渋谷-恵比寿(後追い)

さて、渋谷、代官山と、地下新線への切換え工事が行われる区間をざっと巡ってきましたが、渋谷での待ち合わせ時間にはまだ少し余裕ががあります。そこで今度は、直通運転が開始される副都心線とは逆に、その前日をもって東横線との直通が廃止されるという、メトロ日比谷線の直通電車を記録することにしました。日比谷線の車両が乗り入れて来るのは、代官山の隣駅・中目黒からなので、それよりも先の撮影地へと移動します。やってきたのは学芸大学と都立大学の間にある編成撮りで有名な撮影ポイント。

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まずは東横線の主力、5050系4102Fで試し撮り。
副都心線との直通開始後は10両固定となるこの編成には、
4000台の車番が与えられていますが、
4000系とは呼ばずに、5050系4000番台というらしい・・・。
東急東横線 学芸大学-都立大学

日比谷線から東横線への直通電車など今まであまり意識したことが無く、時刻を調べなくてもすぐにやってくるだろう・・・なんて軽く考えていたのですが、撮影地に着く直前に一本、メトロ03系で運転されていた直通電車を逃してしまい、その後は待てども待てども直通電車がやって来ない。シビレを切らしてスマホで時刻表を検索してみると・・・なんと日比谷線との直通電車は、30分に一本程度(日中)しか無いことが判明。よく日比谷線内で東急の車両を見かけたりしていたけれど、あれってこんなに本数が少ないものだったんだ・・・(ひと昔前はもう少し本数が多かったらしい)。ということは、メトロ車(03系)と東急車(1000系)の両方を後追いではない正向きで撮ろうとするならば、最低一時間は粘らないとならないということ。こりゃ、案外大変だなぁ・・・ε-(‐ω‐;)フゥ…。それでも待ち続けること30分、ようやくステンレスの東急車とは明らかに異なった鈍い光を見せる、アルミ製のメトロ03系が姿を現しました。

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東横線を走るメトロ日比谷線用の03系。
菊名の行き先を掲げてゆく姿も、あとひと月半・・・。

う~ん、撮るには撮ったけど・・・今さらながら、単なる編成写真ではここが東横線内かどうか解りづらいですね。地上区間を走る03系の姿など東武伊勢崎線でも見られるし、果たしてここで撮る意味があったのか? (-"-;)ウゥム…。 でもその直後に通過した上り直通電車の後追いでは・・・

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東横線内から日比谷線へ直通して北千住へ向かう03系と、
横浜方面へ向かう東急5050系がすれ違います。

お、メトロ03系と東急5050系が離合した (゚∀゚)! ちょっと5050系が遠めですが、まあこれで東横線内を03系が走っているという記録写真にはなったでしょう。あとは東急側から日比谷線への直通に使われている1000系を撮るだけ。さらに30分ほど待ちます。

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1000系を待つ間にやって来たのは、
先ほど渋谷で撮った9000系9101F。
もちろんコレもキッチリと押さえておきます。

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そして上の9000系と似たような顔ですが、
車体長が異なる、日比谷線直通用の1000系。
日比谷線との直通廃止後、その去就が気になります。
池上・多摩川線への移動か、はたまた地方私鉄への譲渡か・・・。

それにしても、50年近くも続いた東横線・日比谷線直通運転の廃止。現在の東横線では車体長20メートル車が主流になっているに対して、日比谷線の直通には18メートル車を用いなければならず、その辺が運用上のネックになっているとのこと。しかし、すでに確立した直通ネットワークを解消するというのは過去にあまり例がなく、利用者としては腑に落ちないところもあるでしょう(利用者でソネブロ仲間のCedarさんも、ブログ上で怒りをあらわにしていらっしゃいます・・・^^;)

副都心線との直通開始、日比谷線との直通廃止、生まれ変わる渋谷駅、乗り入れ車両の多様化、賛否両論、悲喜交々・・・いろいろな意見や思いが飛び交うなかで、来たる3月16日土曜日、渋谷を中心に新たなネットワークが始動します。いち鉄道マニヤとしては・・・東横線を走る西武の電車や東武東上線で東急の車両が日常的に見られると思うと、ちょっと楽しみかな~(^^) 。


富士急行・・・京王色1000系 撮影記

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2013.02.10
富士急行
 見えるか!?富士山!
 京王色1000系「甲斐の開運 蔵開き号」
 撮影記
    

中央線の大月を起点とし、富士山駅(旧・富士吉田)を経由して河口湖へと至る、山梨のローカル私鉄「富士急行」。地元の足としてだけでなく、首都圏から日帰り圏内の観光スポット、富士五湖や富士急ハイランドへのアクセスとしても有名な路線で、週末にはJRからの直通列車も運転されています。そんな富士急で現在の主力車両となっているのが、元・京王5000系の現・1000系。

京王5000系は東京オリンピック開催を翌年に控える1963年(昭和38年)に登場した18メートル片側三扉の通勤型電車で、裾を絞ったスタイリッシュな車体や運転台の窓をサイドに巻き込んだパノラマミックウインドウの採用など、その美しいエクステリアデザインからファンに人気の名車でした。しかし京王の近代化に貢献してきた名車も寄る年波には勝てず、本家の京王からは96年までに全車が引退。そのうちの何本かは地方のローカル私鉄へと譲渡され、現在も大半が各地で元気に活躍しています。このブログでは昨年夏に島根の一畑電車に残る5000系をご紹介しましたが、今回訪れる富士急はその第二弾ともいうべきでしょうか(その前に香川の高松琴平電鉄でも、ちょろっとだけ紹介していますね)。富士急では昨年末、京王5000系の生誕50周年を記念して、自社が保有する1000系一本をアイボリーホワイトにえんじ帯を巻いた、いわゆる「京王色」への復刻を行いました。この復刻色は一畑電車に続くもので、それが今回のお目当てです。

中央線沿線に住んでいる私からすると、大月から分岐する富士急は比較的行きやすい路線で、本当はもっと早くこの5000系・・・もとい、京王色1000系を撮りに行きたいところでした。しかし京王色は当然のことながらファンの人気が高く、復刻直後は多くの同業者が集まるだろうと判断。しばらくしてファンの熱気が落ち着いてから訪れようと思っていたのです。さらにもう一つ、行きあぐねていた理由が天気。「富士急」ということならば、やはり富士山を背景に撮りたい。しかし山の天気・・・というか、雲のかかり具合を読むのは容易なことではなく、昨年の御殿場線撮影でも苦労したように、たとえ天気予報が晴れであってもスッキリと富士山が見えるかどうかは解らないのです。でも、いつまでも天気予報とにらめっこしていたって始まりません。気温が上がる春になると空気が霞み、ますます富士山を撮るのは難しくなるので、そろそろ決着をつけたい・・・。そこで満を持して(?)、山梨県東部に晴れ予報が出ていた日曜日(10日)に富士急へ行くことを決めました。果たして富士山は微笑んでくれるのか?

 

2月10日(日)

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まずは中央線で富士急との接続駅、大月へと向かいます。
始発列車なので、回送表示で入線してきました。
中央本線 立川

基本的に富士山の北側に位置する富士急行線。日中は富士山に対してほぼ逆光となってしまうので、撮影するならば朝の早い時間帯が勝負です。早朝の5時過ぎに乗った列車は、立川始発の大月行き。てっきり115系かと思いきや、10両編成のE233系でした。折り返し、大月発東京行きとなる運用かな・・・?連休中日の車内には登山客の姿がちらほらと見受けられるものの、終始ガラガラ状態で大月着。

立川0524-(中央1319M)-大月0620

到着と同時に半自動ドアの開扉ボタンを押してホームへ出ると、一気に富士急のホームへダッシュ!ε=ε=ε=┏(;´Д`)┛コンカイモ、ハシルノネ ・・・というのも、ここの接続がわずか二分しかないのです。まあ、だいたい接続処置がとられているので乗り遅れることはないだろうけど、どうも気が逸ります。しかも連絡改札を抜けて、そこにいたのは・・・

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富士急ホームで接続待ちをしていたのは、
なんと、お目当ての京王色1000系(1001F)!
ちなみに左隣は「フジサン特急」用2000系です。
富士急行 大月

京王色 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!  なんと、いきなりのご対面です。この京王色、実は事前に富士急行のHPで運用を確認することができるのですが(土日運用のみ)、この日はお昼ごろに大月から河口湖へ向けて運転される企画列車「甲斐の開運 蔵開き号」と、その前運用にあたる午前中の上り普通列車(10列車)にばかり目がいってしまい、この朝イチの列車を見落としていました。これでは鉄として失格ですが、知らずに出会えたことで嬉しさは倍増。無我夢中で写真を撮っていると、車掌さんに「発車しますよ~、乗りますか~」とせかされます。あ、そういえば、二分接続だったっけ・・・f(^_^; ワスレテタヨ。

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側面に掲げられた5863の表記。
京王に用いられる独特な書体です。

今回の京王色復刻は塗装のみならず、車体に貼られた車号表記(現・1000系なのに5000系の車番である5113・5813を表示)や「前後で違う音色」の警笛、さらに床下の機器も京王5000系に準じたものへ再塗装するというこだわりよう。これは思わず外観ばかりに注目が集まりがちですが、実はこの復刻に選ばれた1001F(1001+1101)の室内は、広幅貫通路やロングシートなど「京王5000系」の面影を色濃く残す編成で、外観だけでなく車内も要チェックなのです。撮影を第一にと考えてはいましたが、できれば乗車もしたかったので、ここで乗ることができたのは本当に嬉しい誤算。しかも途中の都留市まででほとんどの方が降りてしまい、残った乗客は私と、端の方で寝こけているおじさんだけ・・・。これはもう、気兼ねなく車内を撮りまくります!(おじさんを起こさない程度にね ^^;)

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ロングシートが並ぶ、1001号の車内。
側扉は今や珍しくなった、一枚片扉です。

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5000系の特徴のひとつである広幅貫通路を、
中央からでーんと。
ね、本当に誰もいないでしょ・・・(^^;)。

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その貫通路上にある車端部の中吊りスペースには、
昔の京王の広告が掲示されています。
上は96年の「さよなら5000系」。
下は車両増備を知らせるもの(左)と、
「国電が近くなります」がキャッチフレーズの
新宿駅中央地下道開通の告知。
30~40年前のものかな・・・?
あ、奥に寝ているおじさんが写っちゃった・・・。

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車外の車号表記はエッチング加工で丁寧に再現していますが、
車内の表記はシール張り。
それでも表記を変えちゃうんだから、スゴいことです。

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車内外の表記を5000系に変えてしまった1000系。
本来の形式表記はというと・・・
あ、こんなところに「モハ1100」の文字を発見!(^^)

車内であれこれ撮っているうちにも列車は進み、やがて外も明るくなってきました。車内の様子もいいけれど、ここでいちばん気になるのは、なんといっても富士山。車窓的には東桂を出たあたりで、そのお姿が見えてくるハズ・・・。

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やがて左の車窓には、
朝日に照らされた富士山が・・・。
富士急行 東桂-三つ峠(車窓から)

むむむ、ちょっと雲が多めで微妙・・・?でも少なくとも、ドン曇りで全く見えないってことはなさそう。いま乗っている京王色が折り返してくるのは一時間半後ですから、その時に雲がどうなっているのか、こればかりは現時点で解りません。あとは運を天に任せ、私は富士山ポイントの最寄り駅、三つ峠で下車。

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三つ峠を出発する京王色と
ホームに置かれている「三ツ峠開運山達磨石」

左上にはうっすらと富士山も見えています。
富士急行 三つ峠

大月0622-(富士急1列車)-三つ峠0651

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赤い屋根でちょっとカワイイ雰囲気の三つ峠駅。
富士急行 三つ峠

富士急を撮影するのは、三年前に運転された中央線201系のさよなら運転以来。中央線の列車は定期で富士急・河口湖への直通運用を持っており、なじみ深い201系の「さよなら行脚」には富士急も組み込まれていたのでした。その時は201系の富士急入線が昼過ぎだったこともあって、逆光となる富士山バックは初めから頭になく、時期的に桜と絡めて撮影しています。なので、富士急のド定番である富士山バックを訪れるのは今回が初めて。知り合いが京王色の運転開始直後に訪れたときには、同業者が20人も集まったと言っていましたが、この日はというと・・・お、私が一番乗り (゚∀゚)! カメラをセットすると同時に踏切が鳴りだしたので、まずはためしに一枚。

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富士山を目指して走りゆく下り列車は、
富士急復刻色の1000系(1202F)。
これも撮りたかった編成のひとつです。
富士急行 寿-三つ峠(後追い)

富士山は出ているのに、手前が雲に遮られて撃沈・・・ではなく、まだ山の陰で日が当たっていないだけ。それよりも富士山、先ほど車窓から見たときよりも雲が流れて、てっぺんが顔を出しています。これならばイケるか!? しかしそのわずか15分後には・・・

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次の上り列車も1000系(1206F)。
これは富士山をモチーフにした現行色。
現行色といっても、1000系は現存する6編成すべてが
色違いなんですけれどね・・・。
富士急行 寿-三つ峠

う~ん、流れ雲で富士山が隠されてしまった・・・(・Д・`)。先月に訪れたしなの鉄道の浅間山バックでもそうでしたが、ホントに山の撮影って難しいっっっ(>ω<;)。雲の流れで富士山が現れたり、隠されたりで、もう、やさもさ*・・・いや、やきもきしながら列車の通過を待つのは心臓に悪いです (*やさもさ=千葉県木更津市を代表する踊り「やっさいもっさい」を縮めた言葉で、一部の千葉県民やジェフサポには有名なローカルネタ ^^;) 。 では本命の京王色は、いったいどうなったのかというと・・ドキドキ(´・Д・`;)ハラハラ

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晴れ渡った青空のもと、
京王の名車が雄大な富士を背に走り抜けます。

無事に富士山バックで京王色を撮れました~ヽ(*゚▽゚)ノ バンザーイ♪  もう見事なまでの晴れっぷり!!実は雲の流れにやきもきしていたのは最初だけで、線路上に日が当たるころには富士山にかかっていた雲もスッキリと取れていったのです (・ω< ) テヘ☆。

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ちょっと時間をさかのぼって・・・京王色の前には、
先ほど下って行った富士急復刻色が一足早く戻ってきました。
この頃はまだ少し麓に雲が滞っていますが、
もうほとんど気にならない程度。

上の富士急復刻色の通過が京王色の30分前。もうこの時点で上空に遮る雲はなく、麓の雲も消えかけていたので、勝利を確信していました。最終的には京王色目当てで5人くらいが集まった富士山バックの撮影地。風は冷たかったけれど、大満足の結果を得ることができました(^^)v。

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同ポイントで、もうちょっとだけ粘って
JRの115系で運転されている1453Mを撮ってゆきます。
京王色よりも少し引いて、富士山の裾を広く入れてみましたが、
そうすると、手前の住宅も入ってきちゃうんだよね・・・。

いま大月方面へ上って行った京王色は前述したように、お昼過ぎの12時10分に大月を発車する「甲斐の開運 蔵開き号」へと充当される予定で、次の狙いはその列車。でも今はまだ10時前、まだ二時間以上もの時間があります。そこで少し沿線を歩きながら、午後の列車が撮りやすそうな撮影地を探してみることにしました。

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新宿から直通してくる183系の「ホリデー快速 河口湖」号は、
富士山バック近くのインカーブで狙ってみます。
でも編成長を読み切れず、後ろがギリっギリに・・・(´Д`;)。
(いちおう、入っていますが・・・^^;)
二~三両編成ばっかし撮っていたから感覚が鈍ったかな?
富士急行 三つ峠-寿

しかし列車がきれいに撮れる場所などというものは、適当に沿線を歩いていたって、そう簡単に見つかるものではありません。そんな事は今までの経験から重々承知の上で、今回も新たな撮影地が見つかればラッキーくらいの心持ちで探してみたものの、いちおう「押さえ」としての撮影地はアタマの中にありました。しばらくは線路沿いを歩くも工事箇所などがあったりして思うような撮影地は見いだせず、結局、その押さえのポイントへと向かうことに。そこは三年前の前回に201系を撮影に来た寿駅界隈。寿は三つ峠の下り方次駅で、結果的に一駅間(3.0キロ)を歩いたことになります。

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まずは寿駅近くにある日月神社へと向かいます。
撮影地はこのお社の裏山になるのですが、
撮影前にまずはお参りをば・・・ (-人-)パンパン。

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その神社の裏山から俯瞰で狙ったのは、
先ほど富士山バックで撮った115系の折り返し4542M。
国鉄型の115系もいつまで安泰か解らず、
撮れるときにしっかり撮っておきたいものです。
富士急行 三つ峠-寿(後追い)

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暮地(くれち)という名の集落を入れて、もう一枚。
インカーブ側の方が光線状態が良くなります。
115系の真後ろでは、新たな道路が建設中。

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未練がましく、さらにもう一枚
・・・って、列車がどこにいるのか、解ります?(^^;)
ちなみにこの写真で115系が走っているのは、
先ほどの183系「ホリ快」を撮ったあたり。

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続いては、富士急の看板列車「フジサン特急」。
展望席を備えたこの車両(2000系)は、
元・JRのジョイフルトレイン
「パノラマエクスプレス・アルプス」です。
そういえば、この「フジサン特急」の置き換えに、
元・小田急のRSEが来るって聞いた覚えがありますが・・・
あのハナシはどうなったんだろう?

まずは寿駅近くにある神社の裏山から、115系の4542Mを中心に何本か撮影。ここは大きく弧を描く富士急の線路を俯瞰から眺めることができる、ダイナミックな撮影ポイントです。三年前にも訪れているお気に入りの撮影地ですが、実は三年前とは少しだけ情景が変わっていました。それは沿線の道路工事・・・ではなく、線路に沿って林立する架線柱。

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三年前に同ポイントで撮った1000系。
一見、今とあまり変わらないように見えますが、
よく見ると架線柱が違います。
10.4.10 富士急行 三つ峠-寿

そう、前回は木製の架線柱だったところが、コンクリート製に取り替えられていたのです。ローカル私鉄のストラクチャーとして、いい味を出していた木製架線柱。同じソネブロ仲間のしおつさんが、この富士急の木製架線柱についての近況報告をされていましたが、やはりこの界隈も取り替えられてしまったようです。ではもう木製の架線柱は見られないのかというと・・・実はまだ所々に何本かが残っていました。せっかくなら、この木製架線柱と京王色をウマく絡められないかな?

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神社から寿駅方向へ進んだ線路沿いで。
手前二本が木製のまま残されています。
しかしその奥は真新しいコンクリ架線柱となっており、
手前の木製が立て替えられるのも時間の問題か?
富士急行 三つ峠-寿

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そのうちの一本が踏切脇から撮りやすそうだったので、
クローズアップ。
光のあたり具合も良く、いい味だしています。
ちょうどシブい色の1000系、
「富士登山列車」がやって来てくれました。

ふだんは編成にかかることをきらい、最近では「串パン(パンタグラフが架線柱で串刺しになること)」なんて言葉があるほど、撮り鉄には厄介がられている架線柱。それをメインに撮影したなんて、撮り鉄人生で初めての経験かもしれません。でもこういうアングルも案外、面白い絵になるものですね。かといって、やはり本命の京王色をこのアングルで撮る余裕と勇気はなく・・・撮影地を変えて、いざ本番。

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短笛とともに、カーブの奥から顔を出した京王色。
ちょっと苦しいけれど、木製架線柱と絡めて・・・。
富士急行 三つ峠-寿

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手前まで引き付けて、端正なお顔のアップを。
側面まで回り込んだ大きなパノラミックウィンドウ、
中央には細い貫通扉があり、その上にヘッドライトを配した構成は
まさに無駄の無い美しさ。これぞ名車・5000系。
そしてこの顔にはやはりアイボリーの京王色が似合います。

きれいな順光で京王色「甲斐の開運 蔵開き号」を撮ることができました~ヽ(´∀`)ノワーイ! 。ここは三年前にも本命である201系を撮った場所で、前面にいい光が当たることは承知済み。残念ながら201系の時は直前に雲が沸いて撃沈に終わりましたが、今回は不安視するような雲はまったく無く、安心して京王色を迎えることができました。

これで撮影は終了ですが、今旅も乗り降り自由のフリー乗車券*で来ているので、やはり終点まで乗らにゃもったいない(すでに元は取れているけれど)。そこでこのあとは富士急の終点である河口湖まで乗り通してみたいと思います。(*JR発売の「河口湖・山中湖セレクトフリー乗車券」・・・この切符は大月までのJR往復乗車券と富士急行線内が一日フリーで、なんと都区内から3800円。都区内(西荻窪)から大月までは普通乗車券だけで片道2010円ですから、このフリーきっぷならば実質、富士急の乗車券代が0ということになり、超おトク!^^)

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下り列車は「甲斐の開運 蔵開き号」が出たばかり。
次の列車までは一時間の待ち時間があったので、
ここ寿駅近くでお昼をとることにします。
今回のお昼ゴハンは富士吉田名物の「吉田うどん」。
非常にコシの強くて、太い手打ちうどんは
食べ応えじゅうぶん! (゚д゚)ウマー!
茹でキャベツが乗っているのが特徴です。

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オナカが満たされたところで、寿駅へ。
おめでたい名前のこの駅、
春には満開の桜が咲き誇ります
富士急行 寿

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寿のホームへ入って来た、下りの河口湖行きは、
富士急の復刻色車1202F。
朝に乗った京王色に続く復刻色車で、
この日は乗り鉄的にもツイているかも~(^^)
富士急行 寿

0032.jpg

途中の下吉田では寝台列車と交換!?・・・ではなく、
これは下吉田駅の駅舎脇「下吉田ブルートレインテラス」
に保存されているブルートレイン(スハネフ14 20)。
元々は「北陸」に使用されていた客車ですが、
ここではもちろん「富士」のマークが掲出されています。
富士急行 下吉田(車窓から)

0033.jpg

今度は車窓にかつての国鉄急行型電車169系の姿が。
でもこれは先ほどのブルトレと違って保存車ではなく、
同系列が種車となっている「フジサン特急」(元・165系)の
補修用部品確保用なのだとか。
富士急行 富士山付近(車窓から)

0034.jpg

主要駅の富士山は、一昨年に富士吉田から改称された駅名。
この改名で「富士山に一番近い鉄道としてのイメージを
より強調し、旅客誘致につなげていきたい」とのことですが、
個人的には富士山駅といわれても、いまいちピンと来ません・・・。
この富士山で列車は進行方向を変え(スイッチバック)、
河口湖へと向かいます。
富士急行 富士山

0035.jpg

寿から20分、
大月から乗り通すと約一時間(普通列車)で、
富士急の終点、河口湖着。
二面三線の(留置線除く)の構内に顔を揃えたのは、
左から元・JR205系の6000系、
私が乗って来た富士急復刻色の1202F、
そして先ほど撮った京王色の1001F。
6000系が増備されると、1000系は順次、
離脱してゆくことになります。。。
富士急行 河口湖

寿1347-(19列車)-河口湖1407

寿から下りの普通列車に乗車し、スイッチバック構造の富士山を経て、終点の河口湖まで乗り通してきました。この日の河口湖では、先ほど撮った京王色にもヘッドマークが掲げてあったように、地元・富士五湖唯一の造り酒屋「井出醸造店」で新酒のお披露目会、いわゆる「蔵開き」が開催されています(列車名にあった「甲斐の開運」とは、この醸造店の代表的な銘柄)。しかし残念ながら、酒造所まで行って蔵開きを見学するほどの時間的な余裕はなく、駅構内の売店で「甲斐の開運」を買って帰路へつくこととしました(hanamura 師匠、スミマセン ^^;)。

0038.jpg

河口湖で購入した「甲斐の開運」。
迷いながらも、さすがに3000円の大吟醸には手が出せず、
私が買ったのは、富士山の水と北麓の米で作られた
吟醸「雪解流(720mL¥1500)」。
ちなみにこれは車内での飲み鉄用ではなく、
家に帰って、ゆっくりと楽しみます。

河口湖1421-(24列車)-大月1514~1521-(中央1650M)-立川1632


京王色1000系と富士山のコラボを求め、三年ぶりに訪れた富士急。富士山がクッキリ見えるという絶好の撮影日和に恵まれて、気持ちのよい撮影ができました。蔵開きでの試飲はできませんでしたが、この日撮れた写真を見返しながら口にする「雪解流」の味は、もうサイコーです (^^) 。

元・JR205系の譲渡による6000系の増備で、1000系や5000系(富士急オリジナル車)の将来が気になる富士急。個人的には車両ばかりに目がいってしまいますが、今度は豊かな自然のなかを走る列車の姿などといった情景写真も撮りに、また訪れたいと思っています。

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TWO-shot 109 渋谷、二つのタイミング。

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PICK UP TWO-shot 109 渋谷、二つのタイミング。

7001.jpg
今回は「ONE-shot」ならぬ、掟破りの「TWO-shot」。
どちらも同日に渋谷付近で撮った、
ラッピング電車「みどりの山手線」の写真です。
 
まず一枚目は、
先々週の東急東横線撮影記でも訪れた
東横線と山手線の立体交差から。
来月には東横線の地下化によって見られなくなるこのシーン。
期間限定の「みどりの山手線」で記録したいと思い、
チャレンジしてみましたが、前回はあえなく撃沈でした。
どちらも比較的運転本数の多い、山手線と東横線のクロス
実は日中でも15~20分くらい粘れば、一回くらいは成功します。
しかし、それが一本しかない特定の編成となると至難の業で、
そうそうウマくはいきません。
でも、地下化までに残された時間はあとわずか。
ダメ元で翌週にもう一度、同ポイントへと行ってみました。
すると・・・
まずは先に上を走る東横線の電車が現れます。
続いてガードの向こうから「みどりの山手線」見えてきました。
あとは東横線が走り切る前に
山手線が下を通れば成功ですが・・・イケるか!?
 
結果はご覧のとおり。
先頭車同士とはいかないまでも、
なんとか東横線5050系の下をくぐる「みどりの山手線」を
記録することができました~ヽ(´▽`)ノ

 
 
7002.jpg
続いて二枚目は、
その一時間後、山手線的に言うと一周後です。
今度は渋谷らしい情景のなかで「みどりの山手線」を撮りたい。
それならばと、世界的にも有名な
渋谷駅前の「スクランブル交差点」を入れて
狙ってみることにしました。
いつも多くの人でごった返している渋谷駅前。
できれば人々が縦横無尽に交差点を行き交う瞬間を
撮りたかったのですが・・・
残念ながら「みどりの山手線」が来たときの歩行者信号は
緑ならぬ赤でした。
う~ん、コッチは失敗かぁ (´・ω・`)。
 
山手線ならばもう一周待てばいいじゃないか
と、いう声も聞こえてきそうですが、
あと一時間後では交差点がビルの影に埋もれてしまいます。
いくらでもチャンスがありそうな山手線撮影。
でも本当にベストのタイミングは、
ほんの一瞬でしかないのです。
 
 
成功と失敗。
同日で二つのタイミングを味わった、
渋谷の「みどりの山手線」撮影でした。
 
上・13.2.9 11:48 山手線 渋谷-恵比寿  
下・13.2.9 12:46 山手線 渋谷

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ONE-shot 110 青空×青電

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PICK UP ONE-shot 110 青空×青電

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京成のリバイバルカラー車「青電」(3356F)。
この旧塗装が復刻されてから何度か撮影機会があったものの、
なぜか私と青電が出会う日は、
毎回のようにあまり天気が良くありませんでした。
青電塗装はただでさえ地味な色合いなのに、
曇り空ではとくに映えず、パッとしない写真ばかり。
この趣味を長く続けていると、
相性の悪い車両や列車って少なからずあるものですが、
私にとっての青電は、まさにそのひとつと言ってもいいでしょう
一度だけ晴天に恵まれるも、
国府台駅で待ち構えていたら、モロにカブられたし・・・^^;)。
 
しかし、そんな青電もついに引退が宣告され、
先週末が最後の撮影チャンス。
典型的な葬式鉄なので、
もう天気のことは考えないようにして撮影へ向かうと、
そこには今までとはまったく異なる
スッキリとしたクリアな青空が広がっていました。

念願の晴天順光下で捕らえることができた青電。
最後の最後で、相性の悪さを払拭できたかな・・・?

13.2.16 京成千葉線 京成幕張-検見川



☆オマケ☆
私の世代の京成カラーは、
赤+クリームのツートン、いわゆる「赤電」や、
赤一色の「ファイアーレッド」が主流の世代で、
「青電」と言われてもいまいちピンと来ないのが正直なところ。
でも実は過去に一度、今回のリバイバルカラー以前に
青電を撮ったことがあるのです。

8831.jpg
これは今から25年前に運転された、2100形の「さよなら運転」。
当時すでに青電塗装は消滅していましたが、
2100形の引退を記念して、やはり復刻されたものでした。
日めくり形の行き先板などが懐かしいですね (^^)。

88.3.30 京成千葉線 千葉中央

常磐線・・・651系「スーパーひたち」撮影記

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1000.jpg
2013.02.23
常磐線
 海バック651系を残したい…
 特急「スーパーひたち」 撮影記

 

春の兆しを感じ始めたと思ったら、早くも二月の終わり。3月16日に行われるJRのダイヤ改正まで半月ほどとなり、引退する列車や車両の記録もいよいよ大詰めを迎えています。最近は引退する車両ばかりを追いかけているせいか、すっかり「葬式鉄」キャラが定着してしまった私ですが、それでもすべての引退車両を記録することはできません。おそらく、東海の117系や西日本の183系などは、もう撮ることなく最終日を迎えてしまうことでしょう。もちろんそれはそれで残念ですが、私の鉄道趣味は「あまりのめり込みすぎず、自分のできる(撮れる)範囲で楽しむ」をいちばんのモットーとしています。なので、もうこの時期ともなれば無理な日程を組んで遠征するよりも、近場で愛着のある車両をしっかりと記録すべきではないかと考えました。そこで真っ先に思い浮かんだのは、何といっても常磐線で活躍する「スーパーひたち」の651系と「フレッシュひたち」のE653系。この両形式は後継のE657系に置き換えられ、今改正での撤退が決定しています(E653系の一部は臨時に残る模様)。

1001.jpg

88年にデビューした651系。
主に特急「スーパーひたち」に使用されています。
11.09.18 常磐線 南柏-北小金

常磐線沿線にある柏育ちの私にとって「ひたち」は最も身近なところを走っていた特急列車。651系、E653系共にデビュー当時からずっと見続けてきて、それだけに人一倍愛着もあります。国鉄時代の「ひたち」といえば、数ある特急列車のなかでもとくにボロばかりが集められており、ボンネット型の485系初期車が主力。そこへJR化を機に投入されたのが、JR東日本初の新型特急車両である651系でした。真っ白なボディにキラキラ輝くLEDヘッドマーク、今までの「ひたち」ではありえないような斬新なスタイルの特急列車が常磐線を颯爽と走ってゆく・・・あのとき受けた衝撃は、今でも忘れることができません。そしてさらなる「ひたち」のサービス向上を目的に追加投入されたのが、カラフルなボディカラーが特徴のE653系。しかしこのE653系の方はファンにとって必ずしもウェルカムで迎えられた車両ではありませんでした。なぜなら、このE653系の増備によって国鉄型の485系が次々に引退へと追い込まれていったから・・・。それでも、485系撤退後は651系の「スーパーひたち」をサポートする「フレッシュひたち」として活躍し、そのご自慢のカラーで目を楽しませてくれました。

1002.jpg

E653系は97年にデビュー。
こちらは特急「フレッシュひたち」に使われています。
12.12.29 常磐線 藤代-取手

そんな651系とE653系の撮影ですが、ちょうど一年前となる昨年の春には梅林で有名な水戸偕楽園での撮影記での撮影記を紹介済み。さらに柏の実家へ帰る際などにもちょくちょく撮影をしており(上写真など)、今さら葬式鉄をしなくても、私のなかである程度の記録はできていたつもりでした。ところが、先月発売された某鉄道誌の651系グラビア写真、さらにソネブロ仲間のやまびこさんが撮影されていたのは、私が思いもしなかった北茨城の太平洋岸を走る651系の姿。常磐線は水戸以南の印象が強く、内陸部を走るイメージだった私からすると、このシーンはまさに目からウロコでした。海をバックに走る651系、これは引退前にぜひ撮ってみたい!

・・・と、なんのかんの言いながら、結局今回も葬式鉄 (^^;)。おそらく最後になるであろう海バックの651系「スーパーひたち」を求めて、常磐線を北上することとしました。


2月23日(土)

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上野から常磐線の快速電車に乗りこみます。
この緑帯のE231系は直流専用電車で、
電源が交流に切り替わる取手以北へは乗り入れることができません。
東北本線 上野

早朝6時過ぎの上野駅、ここから今旅が始まります。もうご存知の方も多くて今さら説明の必要はないでしょうが、常磐線は東京近郊を走る路線ながら、途中の取手と藤代の間に直流電化と交流電化の境(デッドセクション)があるため、同じ普通(快速)列車でも、取手まで運転される直流電車E231系と、取手以北へ直通する交直流両用のE531系の二種類が運転されています。では北茨城が目的地の今回は、当然ながらE531系の方・・・ではなく、まず私が乗ったのは取手行きのE231系。実は北茨城へ行くにあたり、いったん取手で下車しなくてはならない理由があったのです。それはこの切符を手に入れるため。

1006.jpg

フリー切符「ときわ路パス」
券面の区間が乗り降り自由で、なんと2000円!

取手駅のみどりの窓口で購入したのは、「ときわ路パス」という名のフリー切符。この切符は茨城県内限定発売で、都内や他県では購入することができません。そこで茨城県最南、つまりもっとも東京寄りにある取手でわざわざ途中下車したのですが、その手間をかけてでもこの切符は手に入れる価値があります。というのも「ときわ路パス」は、茨城県内のJR線(常磐線・水戸線・水郡線・鹿島線)と関東鉄道常総線、鹿島臨海鉄道全線、ひたちなか海浜鉄道全線が乗り放題で、2000円という超破格値!w(゚ロ゚)wウワォ!! 単純に常磐線だけを考えてみても、フリー区間内最南の取手から最北の大津港まで普通乗車券だと片道だけで2520円かかるので、当日中に往復すれば半額以下。しかも現在の常磐線はいわきまでが東京近郊区間に含まれてしまって、普通乗車券では途中下車ができなくなってしまいましたが、この切符ならば券面区間内が乗り降り自由。改札でパッと見せるだけで気兼ねなくいろんなところへ立ち寄れます。う~ん、これはまさに茨城だけに黄門様の印籠並みの効力だね・・・ ロ\( ̄^ ̄) ヒカエオロー! (ちなみにこの「ときわ路パス」の利用期間は、春季が2月16日から5月12日までで、秋季が9月1日から11月30日まで。いずれも土休日の一日のみ有効です)。そんな「ときわ路パス」を手にし、あらためて常磐線を北上します。

1007.jpg

取手からはもちろん
青帯の交直両用電車E531系に乗車。
常磐線 取手

取手から乗った勝田行き普通列車はほぼ満席。始発駅の上野ならば確実に座れたはずですが、「ときわ路パス」を手に入れるためには仕方ありません。この時間帯(土曜朝)の下り列車では通学の高校生の他に、大きなゴルフバックを持ったゴルファーの姿が目立ちます。私はゴルフはやらないので詳しくは知りませんが、たしか佐貫や牛久周辺にはゴルフ場が多いんですよね。私の前にいたゴルファーの方も牛久で下車したので、ここで席にありつくことができました。さらに土浦では学生の大半が降り、車内は一変してガラガラ状態に。

1008.jpg

私が乗った普通列車(1327M)は途中の高浜で特急の通過待ち。
この特急「スーパーひたち 3号」は貴重な651系使用列車です。
もちろん通過待ち時間を利用して撮影。
ホーム上に一陣の風を巻き起こし、あっという間に去ってゆきました。
常磐線 高浜

ところで、私が目指している北茨城の撮影ポイントは午後が順光で、このまままっすぐ行くと時間が早すぎます。ならばもっとゆっくりと家を出てきてもよかったのですが、せっかく乗り降り自由のフリーきっぷを持っているのなら、この機会に海バック以外の場所でも引退が迫る651系やE653系を撮ってゆきたい。そこで午前中は海バックとは別に前々から行ってみたいと思っていた、常磐線の有名撮影地へと寄ってみることにしました。下車したのは水戸の二つ手前にある内原。

上野0615-(常磐681H)-取手0655~0710-(1327M)-内原0818

1009.jpg

水戸市内に属する内原駅。
とくに目立った特徴のない駅ですが、
駅のすぐ近くに大型ショッピングモールができてから、
乗降客が飛躍的に伸びたのだとか…恐るべし、イ〇ン。
常磐線 内原

実は内原へは今から15年前にも651系「スーパーひたち」の撮影で訪れたことがあります。そのときは駅から上りの友部方向へ進んだところにある直線の撮影地で、夕日に輝く「スーパーひたち」が狙いでした(ご記憶されている方も多いかと思われますが、今年のお年始に紹介した「ONE-shot」の写真です)。しかし今回向かうのは、前回とは逆に下りの赤塚方向にある撮影地。ここは大きく弧を描くカーブの内側から迫力ある写真が撮れることで有名なポイントです。ただし午前のこの時間帯は正面に日が回らないこともあってか、同業者はゼロでした。撮影地に着いてカメラを構えると、さっそくやって来たのはこの列車。

1010.jpg

快晴の空のもと、豪快にカーブを駆け抜ける
E653系「フレッシュひたち」(16号)。
常磐線 赤塚-内原

高速で走る「フレッシュひたち」をローアングルから狙ってみましたが、迫力満点です (゚∀゚)!(線路に近づきすぎて危ないのでは・・・?と、思われるかもしれませんが、ちゃんと鉄道敷地外の農道から撮影しています)。この撮影では標準系ズームレンズ(24-105mm)を使用していて、今撮ったのは標準の50ミリ画角。ふだん鉄道写真に多く用いられる望遠系レンズに比べて、標準や広角レンズを使うと車体に極端なパース(パースペクティブ=遠近感)が付くので、迫力ある写真を撮ることができます。ただし圧縮された望遠レンズの画角よりもファインダー内の被写体移動速度は高く、狙った位置で仕留めるのはなかなか難しい。さらにそこで重要となるのは列車の引きつけ度合いで、シャッタータイミングが遅いとフレームアウトしてしまうし、それを怖がって引き引き付けが甘いと迫力に欠ける。フレームギリギリまで引き付けて、ピンポイントでシャッターを切る、このチキンレース並みのスリルがインカーブ撮影の醍醐味とも言えるでしょう。そして広角にすればするほどその迫力は増し、同時に難易度は高くなります。E653系を撮った50ミリでもいい感じですが、もう少し広角側にして迫力を出したいなぁ・・・。

1011.jpg

普通列車のE501系。
この車両は緑帯の通勤形ながら交直両用の異端児です。
以前は上野まで乗り入れていましたが、
現在は土浦以北で活躍中。

続くE501系は広角の35ミリでトライ。若干ですが、E653系のときよりも車体のパースが増しているのが解るかと思います。シャッターの切り位置もよく、これがベストの画角か?・・・いや、前述したようにこの時間は正面に日があたらず、顔が潰れてしまいます。ならばもっと広角にしてサイドを強調した方がいいのではないだろうか・・・? 35ミリで止められたのなら、28ミリでもイケるはず。次の列車が本命の651系「スーパーひたち 18号」です。やがてカーブの奥から青空に映える真っ白な車体が見えてきました。

焦らず、落ち着いて・・・

引き付けて・・・

ひきつけて・・・

ヒキツケテ・・・

・・・・・

1012.jpg

651系「スーパーひたち」の営業最高時速は130キロ!
その速さはフレームから飛び出してしまうほどの勢い!?

だああああああああ!やっちまったあああああああ!
痛恨の遅切り・・・⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ピクピク...。

考えてみたらすぐ近くの内原駅に停車するために速度を落としたE501系と、通過列車でトップスピードにのっている「スーパーひたち」を単純に比べてはいけなかった。いや、そもそも己の技術を過信して、深みにハマってしまったことがいちばんの敗因。これじゃあ高をくくってチキンレースに挑み、勢い余ってガケから落っこったようなものじゃないか・・・ア━レ━━ッY⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(:。A。)  いちばんの本命でやらかした大失敗、これはあまりにも悔しい。651系の上り「スーパーひたち」はこの二時間後にもありますが(26号)、それでリベンジするべきか・・・? おそらく光線状態もその方が良くなっているはず。しかしそうすると、今回の真の目的である海バックでの撮影に余裕が無くなります。カーブのリベンジか、海バックか・・・悩んだ末、私は機材を撤収して内原駅へと戻ることに。結論としては海バックを優先した形となりましたが、それ以前に自分の情けない度胸だと、きっと先ほどの失敗が頭から離れずに萎縮してしまい、次の列車では思い切った引き付けができないように思います。ここはもう気持ちを切り替えて、まったく別の撮影に臨むべきだと考えたのでした。もう内原インカーブでの651系を撮る機会は無いかもしれませんが、そういう運命だったのだと思って諦めましょう。

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内原から再びE531系の下り列車に乗り、
常磐線を北上。
常磐線 内原

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今年はこの日が偕楽園駅(臨時駅)のオープン初日。
でも車窓から見る限りでは、まだ梅の花は咲いていませんでした。
見頃は二週間後くらいかな?
常磐線 赤塚-偕楽園(臨) (車窓から)

1016.jpg

水戸で415系のいわき行きに乗り継ぎ。
E501系同様、この415系も今では土浦以北か、
水戸線での運用が中心です。
常磐線 水戸

冒頭でも書いたように、東京・上野を出て、千葉県北部、茨城県南部と内陸部を走って来た常磐線は、水戸を過ぎてしばらく進んだ大甕あたりで少しずつ車窓右手に太平洋が見え隠れするようになってきました。しかし案外抜けが悪く、スッキリと撮れるところは少ない。もともと常磐線の海バックといえば、いわきの先にある末続と広野の間がきれいに撮れる名撮影地だったのですが、件の原発事故の影響により現在はいわき以北に特急列車は運転されておらず、同ポイントで651系を撮ることはできなくなってしまいました(13年2月現在の常磐線は、上野~いわきで通常運転、いわき~広野、原ノ町~相馬、亘理~仙台が普通列車のみの運転、そして広野~原ノ町、相馬~亘理は今も不通。そのうちの浜吉田~亘理は3/16に運行再開予定)。そこで私はもう海バックの651系は撮れないものだとばかり思って諦めていたのですが、実はいわきの手前にも海を入れて撮れる撮影地があったのです(DJ誌とやまびこさんにあらためて感謝です m(_ _)m)。そこは水戸から一時間の磯原。

1017.jpg

北茨城市の中心駅・磯原。
ここは童謡作詞家・野口雨情生誕の地で、
同駅の発車メロディには「七つの子」が使われています。
常磐線 磯原

内原0951-(1335M)-水戸1001~1004-(543M)-磯原1111

ところが上の駅舎写真を見ても解るように、磯原に着いたときには上空に大きな雲が広がり始めてしまいました。背景に海を入れるのならばやっぱり晴れて欲しいところ。内原で撮影に失敗し、磯原では曇りで撃沈なんてことになると、あまりにも切なすぎます・・・。晴れることを祈りながら国道沿いを歩くこと20分ほど、海上に浮かぶ穴の開いた不思議な形の島(タイトル写真)が見えてくると、その脇がお目当ての撮影地。この島は二ツ島という磯原海岸のシンボルで、列車の背景には海とともにこの島も入れて撮影します(この二ツ島、東日本大震災の影響で島の草木は全部落ち、大きさも以前の三分の二程度になってしまったのだとか・・・(´;ω;`))。

1018.jpg

撮影地に着いて最初にやってきたのは、
651系の後継車であるE657系の「スーパーひたち」(34号)。
まだ目新しさを感じますが、
いずれこの北茨城の景色にも馴染んでゆくことでしょう。
ちょうど上下列車が目の前で離合しました。
常磐線 大津港-磯原

まず初めにE657系の「スーパーひたち」を撮ってみましたが・・・曇られてしまった。やはり海バックで曇られると、寒々しくなってしまって魅力半減です。こんなことなら磯原へ来ずに、内原でインカーブを極めた方がよかったな・・・なんて未練がましい後悔も、つい頭に浮かんでしまいます。でも常に曇っているドン曇り状態かというとそうでもなく、雲の流れで晴れたり曇ったりを繰り返している感じ。

1019.jpg

EF510に牽引された安中貨物こと5388レ。
この貨物は毎年のように改正での運転時刻変更や牽引機交代などが
伝えられていますが、今年はどうなるのだろう?

ちょうど晴れ間に現れたのは、EF510牽引の安中貨物。できればこの貨物もここで撮ってみたい列車のひとつでした。まだ手前サイドには日が当たらない状態ですが、やはり海バックは晴れてくれた方がいいですね。それにしても画的にちょっと目障りなのは、背景にある白い建物。海や二ツ島を入れて撮るとどうしても入って来てしまうので仕方ないのですが、アレが無ければもっとスッキリするのになぁ・・・(-"-;)ウーン。ちなみにこの建物はシーサイドホテルで、列車の待ち時間にヒマつぶしでHPを見てみると、地元水揚げ中心の新鮮な地魚が自慢の割烹料亭やレストラン、さらに太平洋が一望できる屋上露天風呂などを備えていて、なかなかいい感じのホテルでした。目の前が海水浴場なだけに、夏は賑わうのでしょうね(でも個人的には名物のアンコウが食べられる、冬の方がいいかな)。

おっと、ホテルのことはさておき、ここは海を背景に走る上り列車がメインの撮影地。しかし次に逆側からやってくる下りの「スーパーひたち 19号」は貴重な651系使用列車です。これは見逃すわけにいきません。幸いこの跨線橋の逆側は光線状態が悪いものの線形はスッキリとしていて、意外と撮りやすそう。本来は橋上から列車の顔をアップで狙うようなポイントですが、ここはあえて海や町並みを入れた引き画を撮影してみることにします。

1020.jpg

海沿いにある北茨城の街を行く、651系「スーパーひたち」。
常磐線 磯原-大津港

これはオマケ的に撮ったようなもので、カメラを構えたものの実はあまり期待はしていませんでした。でも、海と線路の間に町を挟むこの距離感がいかにも常磐線北部らしくて、案外いい感じかもしれません (^^)。ところで、ファインダー越しに向かってくる651系を眺めていると、ちょっと違和感を覚えたのがLEDヘッドマーク。いつもの「スーパーひたち」にしては、なんだか明るいぞ・・・!? (・_・*)ン?

1021.jpg

上写真のヘッドマークを拡大してみると・・・

な、なんとこれは、この時期限定・・・いや、幻とも言われる「偕楽園マーク」じゃないですか~!Σ(゜ロ゜ノ)ノ エエッッ!? このマークは偕楽園の梅まつりシーズンに合わせて掲出されるスペシャルマークで、梅の花と好文亭がモチーフに描かれています。ただしこの時期に必ず表示されるというものではなく、まさに運次第。しかもその確率は極めて低く、私も実際に見たのはこれが二度目で、撮影できたのは初めて。これならば引き画ではなく、列車の顔をアップで撮れば良かったかなぁ・・・なんだか、ツイているんだかいないんだか (´д`;)ハァ...。そんなスペシャルマークを出して下って行った今の折り返しが、海バック撮影の本命となる「スーパーひたち 42号」です。再び上りポイント側に戻って、それを待つことにします。

1022.jpg

ぼーっと海を眺めていたら、
突如現れたEF510牽引の貨物列車。
貨物は一般の時刻表に乗っていないので、
すっかり気を抜いていました(^^;)。
2092レかな?
常磐線 大津港-磯原

だいぶ日の当たり具合が良くなった上りの定番ポイント。相変わらず雲は多いものの、一時よりも晴れている時間が長くなりました。油断は禁物ですが、この分なら天気は大丈夫そう。でもそれと引き換えに、今自分の立っている跨線橋の影が伸び始めて、ちょっと気になります。上写真の貨物でも若干右下に入ってしまいました。651系が通過する頃にはもっと伸びてしまうことになるので、少しアングルを変える必要がありそうです。この他にも架線柱の処理が難しいなど、なかなか制約が多くて一筋縄ではいかない撮影地ですね・・・(^^;)。ひとつひとつの条件をなんとかクリアしてアングルが落ち着いた頃、ようやく651系の通過時刻を迎えました。

1024.jpg

真っ青な太平洋を臨みながら一路上野を目指す、
651系の特急「スーパーひたち」。
このシーンが見られるのも、あとわずか・・・。

晴天バリ順で、海バックの651系が撮れました~\(≧▽≦)/ワーイ♪。最終的には青空が広がってくれたので、思い切って空を多めに入れてみました。これだけ見ていると曇る気配などなく余裕がありそうですが、実際は通過の直前まで太陽に雲がかかっていて、ヒヤヒヤものだったのです。何にしても、今旅いちばんの目的であった海バックの651系が好条件で撮れてヨカッタ・・・ε-(´∇`*)ホッ。内原での失敗があっただけに喜びもひとしおです。

1025.jpg

上りの通過直後には、下りにも651系が通過します(27号)。
先ほどのこともあり、今度は列車主体で撮ってみましたが、
ヘッドマークは通常の「スーパーひたち」。
やはり「二匹目のどぜう」はいなかったか・・・(´・∀・`)
常磐線 磯原-大津港

これで651系を中心とした常磐線撮影は終了。磯原駅へ戻って、北茨城を後にします。

1027.jpg
1028.jpg

せっかく「ときわ路パス」を持っているので、
磯原の隣駅、茨城県最北の大津港まで行ってみました。
大津港の駅舎入り口はすぐ近くにある景勝地、
「五浦六角堂」を模したものになっています。
常磐線 大津港

磯原1524-(561M)-大津港1530

1030.jpg

そしてここまで来たからには寄らねばならぬのは、
ソネブロ仲間・
まー坊さんのお膝元である高萩。
・・・とはいっても、
駅周辺をぐるりと一周しただけですが。。。(^^;)
まー坊さん、おじゃましました~。
常磐線 高萩

1031.jpg

高萩駅の構内には、
ダイヤ改正後の運転開始を待つE657系がズラリ。
常磐線の定期特急が一形式に統一されるのは、
485系以来ということになりますね。
常磐線 高萩

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高萩からはE653系「フレッシュひたち」で帰京します。
大好きな「黄色」編成だったというところに、
何となく運命的なものを感じるジェフサポでした(^^;)
常磐線 高萩

今旅のラストランナーは、高萩からのE653系「フレッシュひたち」。「ときわ路パス」でも、別途に特急券を購入すれば特急列車に乗車することができ、今回の私のように帰りは上野まで乗り通す場合は、車内で取手~上野の乗り越し清算もしてくれます。
久々に乗ったE653系の乗り心地は快適。完全撤退する651系に対して、こちらは今後も臨時の「フレッシュひたち」などに使用される予定ですが、あくまでも臨時なので乗車機会はグッと減ってしまうかもしれません。しかしながら車齢の浅いE653系は他路線へのコンバートが予想され、今後どの路線で使用されるのか楽しみでもあります(羽◯本線の「い◯ほ」?)。そんなE653系での飲み鉄を楽しみながら、旅を締めることとしましょう。

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「フレッシュひたち」の車内で食べるのは、
焼き鯖ずし「またべえ」(¥1050)。
脂ののった焼き鯖と酢めしの間に挟み込んだ
大葉と甘酢生姜がいいアクセントになっていて
お酒のお供にピッタリ。☆☆☆☆・
ちなみに高萩駅では駅弁は売っておらず、
これは車内販売で購入したもの。
奥に写っている「味噌焼き あんこう」は、
高萩駅で買ったものです。

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車窓には夕焼けに浮かぶ筑波山のシルエットが・・・
この景色を見ながらの一杯はサイコーです!
失敗もしちゃったけれど、いい旅でした。(^^)
常磐線 高浜-神立(車窓から)

大津港1540-(572M)-高萩1554~1612-(フレッシュひたち48号)-上野1807

しなの鉄道・・・リバイバル「白山」&「信州」撮影記

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2013.03.02
しなの鉄道
リバイバル信越本線!?
 特急「白山」 急行「信州」 撮影記

 

まだまだ風は冷たいものの日差しには温もりが感じられ、だいぶ春めいてきました。暖かくなるのは嬉しいけれど、この時期は花粉症の私にとって辛い時期でもあります (* >ω<)=3ハクシュン!。今年はとくにスギ花粉の飛散量が多いらしく、気温が上昇した先週の中頃からもう鼻水がズルズル、目はカユカユ・・・ブログを書いている今も、クシャミが連発 (* >ω<)=3ハクシュン!。こうなると外へ出るだけでも大変で、趣味である撮り鉄へ行くのにも躊躇してしまいます。いっそのことブログを一時休止して、花粉が治まるまで家で引きこもっているか・・・などと、なかば真剣に考えてしまうほど (* >ω<)=3ハクシュン!。しかし本格的な観光シーズンを迎える春は、鉄の興味を誘う臨時列車やイベントなどが目白押し。この週末(先週末)も583系の団体臨時列車が東海道・伊東線へ入線し、長野のしなの鉄道では特急「白山」がリバイバル運転。さらに茨城の関東鉄道常総線では新型車両(キハ5000形)の導入イベントで旧型のキハ100形が動くなど、とても家でジッとなどしていられません (* >ω<)=3ハクシュン!。実はこのなかで私が初めに行こうと考えていたのは583系の東海道入線でした。というのも、しなの鉄道は先々月の一月末に撮影しているし、関鉄の走る茨城へは被写体こそ違えど前週に常磐線の「スーパーひたち」を撮りに行ったばかり。いっぽう東海道線の撮影となると、昨年三月の「いず物語」以来、しばらくのご無沙汰です。久々に石橋あたりで相模湾をバックに走る583系を撮りに行くか・・・しかし、それに待ったをかけたのが、やはり花粉の悲惨・・・もとい、飛散情報。週末の神奈川県西部にはレッドゾーンで「非常に多い」との予報が出ています。これはちょっと、いやかなりキビシそう・・・ (* >ω<)=3ハクシュン!。では、関鉄イベントが行われる茨城県南部はというと、イエローゾーンで若干控えめの「やや多い」。この「やや」って言う中途ハンパな表現が微妙だが、東海道よりはマシか? (* >ω<)=3ハクシュン!。さらに調べを進め、しなの鉄道の長野県南部を見てみると・・・爽やかなグリーンゾーンで「少ない」( ゚∀ ゚)オッ!。関東よりも気温が低い長野ではまだ本格的な花粉の飛散が始まっていない模様。これで今回の行き先がしなの鉄道に決まりました。ここまでの流れだと今回の撮り鉄は、撮りたい列車よりも花粉の飛散状況に左右された形に見えますが、もちろん決してそれだけではなく、しなの鉄道でリバイバル運転される特急「白山」は国鉄特急形好きからしてみれば、ぜひとも撮りたい列車であることに間違いありません。しかし前述したように、しなの鉄道へは一月に行ったばかり。前回と同じような撮影では芸が無いので、少しは変化をつけたいところです。(* >ω<)=3ハクサン!...(*´-ω・)ン?


3月2日(土)

一月の前回同様、今回も東京から朝イチの長野新幹線「あさま501号」で出発。自分にとって新幹線は贅沢で、気軽に利用できるものではないのですが、横川~軽井沢で信越線が分断された現在では、どうしても新幹線を使わざるをえません(在来線とバスを乗り継いで行くって手もあるけれど、それだと時間がかかりすぎて「白山」に間に合わない・・・)。前回は浅間山を背景にした169系の急行「志賀」を撮るために、新幹線を軽井沢で下車してしなの鉄道へと乗り継ぎ、御代田へと向かいましたが、今回はもう少し先の上田まで新幹線を乗り続けます。この日の天気は若干雲があるもののほぼ快晴。う~ん、やっぱり今回も軽井沢で降りて浅間山バックを目指すべきだったかなぁ・・・と ちょっと後ろ髪を引かれる思いもあるなか、新幹線は浅間山をかすめて北上を続け、定刻に上田着。ホームへ出ると風は冷たいものの、心なしか空気が澄んでいるように感じられ、花粉症の症状も出ていない C=(^◇^; ホッ!。

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上田を発車してゆくE2系「あさま」をお見送り。
長野新幹線 上田

東京0624-(あさま501号)-上田0753

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上田は戦国時代に真田氏が築いた上田城を中心とする城下町。
駅には上田の夏祭り「真田三代戦国絵巻」に使われる
甲冑が展示されていました。

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上田で今回の目的路線であるしなの鉄道へ。
おなじみのガンメタ色115系です。
しなの鉄道 上田

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今回の目的地、田中で下車。
名字では多い「田中」姓ですが、田中という駅は全国にここだけ。
駅舎は近くにある海野宿を意識した古民家風になっています。
しなの鉄道 田中

上田0801-(しなの鉄道622M)-田中0813

上田でしなの鉄道の上り列車へと乗り継ぎ、南へ少し戻るような形でやってきたのは田中。かつての信越本線時代には特急「あさま」の一部も停車していた、しなの鉄道では比較的大きな有人駅です。ここから徒歩15分ほどのところにあるのが、北国街道の宿場町として栄えた海野宿(うんのじゅく)で、現在でも本陣、脇本陣、問屋、旅籠など歴史を感じさせる建物が残っており、その町並みは重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

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北国街道・海野宿。
用水が流れる道の両側には
格子戸が特徴の伝統的な家屋が立ち並びます。

そんな趣ある海野宿の町並みと列車を絡ませて・・・と言うわけではなく、たまたまこの海野宿の裏手にある線路と並行している道は、柵が低くて列車を撮りやすかっただけのこと(本当はウマく絡ませられれば良かったのですが、タイトルに使った石碑の写真が精一杯でした ^^;)。今回はここからキッチリとした編成写真を狙ってみたいと思います。

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海野宿の一本裏手にある道が今回の撮影地。
柵の外側から安全に列車の撮影ができます。

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まずは115系の普通列車で試し撮り。
上下線の間に張られたロープがちょっと目障りですが、
編成はきれいに抜けます。
しなの鉄道 大屋-田中

せっかく長野まで遠征したのに、列車主体の編成撮りでは面白味が無い・・・と思われるかも知れませんが、今回いちばんの目的はリバイバル運転される特急「白山」。自分のこだわりとしては、やはりその懐かしいヘッドマークがしっかりと解るように撮りたい。一本目の115系では日が陰ってしまいましたが、ここは晴れればきれいな順光となります。オーソドックスな編成写真を狙うのには、なかなか好都合な撮影地。

ところで、しなの鉄道といえば忘れちゃならないのが、前回の浅間山バックでメインターゲットだった、急行形電車169系の存在。引退を控えて様々なイベントが企画されている同車、なんとこの日はリバイバルの急行「信州」として運転が予定されています。しかもそのスジ(運転ダイヤ)は、リバイバル「白山」を先行するような形。短時間で急行と特急、二本のリバイバル列車が撮れるなんて、これはとてもオイシイ( ゚∀ ゚)! その割にはこの辺の同業者は少なく、架線柱ごとに数人がパラパラと散っているような感じ。やはり天気がいいので、浅間山バックの方に集中しているのかな・・・?そんな事考えながら待つこと一時間。雲の流れが一段落して天気が落ち着いた頃、まずは湘南色の急行電車が姿を現しました。

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ヘッドマークが誇らしい、169系の急行「信州」。
「信州」は上野と長野の間を結んでいた急行列車で、
信越本線を代表する名列車でした。
85年に特急「あさま」へ格上げ統合されて廃止。

前面に比べて側面の日当りがちょっと弱いけど、ほぼバリ順で急行「信州」が撮れました~ヾ( ̄∇ ̄=ノ ワーイ♪ 。これで前回の急行「志賀」に続き、しなの鉄道のリバイバル急行シリーズは二種とも順光で記録することができました。でも「志賀」は屋代で切り離されて長電に乗り入れた形を思い浮かべれば三連でもイメージが沸くけれど、「信州」の方はやっぱりサロ(グリーン車)込みの長編成という印象が強くて、正直なところ三連じゃサマにならないなぁ・・・(贅沢なことを言っているのは、重々承知の上で ^^;)。

さて、次は本命である特急「白山」の番ですが、実は先ほどの「信州」が多客臨、つまり急行券を買えば誰でも乗れる臨時列車なのに対して、「白山」はリバイバルと銘打った団体列車。しかもこれから撮る上り列車は、その団体を軽井沢へ迎えに行く回送列車で、詳細な時刻が公表されていません。かろうじて鉄道雑誌に乗っていたのは篠ノ井を9時34分に出るということだけ。でも先行する「信州」が篠ノ井を9時15分発なので、単純に考えればその20分続行のハズ。いや、ひょっとしたら回送はノンストップで、もっと速いかも・・・なんて予測していました。ところが20分経っても、30分経っても、いっこうに「白山」は現れません。「信州」の通過から40分が過ぎた頃、ようやく時刻表に載っていない時間に踏切が鳴りだしました。しかし・・・(・_・*)アレ?

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特急「あさま」に使われていたことで、
通称「あさま色」と呼ばれる長野の189系。
この電車も信越本線に縁の深い車両です。
「あさま」は上野長野・直江津で運転されていた特急。
ご存知のように97年の長野新幹線開業で廃止され、
その愛称は新幹線へと引き継がれました。

やってきたのは「あさま色」の189系。まさかコレが「白山」の回送!?・・・なんてことはなく、この列車は小諸~長野で運転されている快速「しなのサンライズ」の送り込み回送。考えてみれば、直流用の189系が金沢まで運転される「白山」に使われるわけないのですが、同じ特急形なだけにちょっとビックリ (^^;)。そんなプチ・サプライズの10分後、今度こそ三つ目を輝かせたクリーム色の国鉄特急形が見えてきました。レリーズを握る手にも思わず力が入ります。

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懐かしいイラストマークを掲げて、
かつての信越本線であるしなの鉄道をゆく、
リバイバルの特急「白山」(回送)。
「白山」は上野と金沢の間を信越本線経由で結んでいた
長距離の特急列車で、晩年は一日一往復のみの設定でした。
「あさま」同様、長野新幹線開業により廃止。

思っていたより待たされたものの、曇られたりカブったりせず、無事にバリ順で「白山」を撮ることができました~ ヤタ━ヽ(≧▽≦☆)ノ━ッッ!!。最近はホント、天気に恵まれているなぁ・・・(^^)。あとから知った情報によると、どうやら途中の戸倉で長時間停車してこの「白山」マークの取り付けなどが行われたらしく、それでこの通過時刻になったとのこと。ちなみに今回のリバイバル「白山」に使われたのは485系で、現役時代の「白山」に使われていた489系とは異なるのですが、平面形の489系は485系と外観上は大差なく(碓氷峠は越えられないけれど)、じゅうぶんに当時の面影を感じることができました。かつて上野と金沢を結んでいた「白山」。来年度に予定されている北陸新幹線の金沢延伸で、その愛称が復活することを密かに期待しているのは、私だけ・・・?(新幹線の愛称は平仮名限定なので、「はくさん」より、「はくたか」の方が馴染みがあるかな?)。それにしても169系の急行「信州」に始まり、回送とはいえ「あさま色」の189系、そして国鉄色の「白山」・・・まさに信越本線時代を彷彿とさせるような、豪華なラインナップでした。う~ん、大満足!(*´∇`*)

いま通過した「白山」は軽井沢で客を乗せて折り返し、今度は下り列車として金沢へ向かいます。本来なら上りと下りは違う駅間の撮影地で撮るつもりだったのですが、予想よりも上りの通過時刻が遅かったため、駅へ戻って列車で移動するのがキビシくなってしまいました(しなの鉄道の普通列車は一時間に一本程度のため)。ならばここはムリをせずに、下り列車もこの海野宿の周辺で撮ることにします。

でもその前にちょっと腹ごしらえ。実は今回の旅では絶対に食べたいと思っていたものがありました。それは信州名物で、私の大好きなお蕎麦。前回のしなの鉄道撮影では列車の乗り継ぎなどで食べる時間が作れず、それがとても心残りでした。なので今回はどうしても、たとえ午後の列車を撮り逃したとしても、お蕎麦だけは食べたかったのです。そこで、先ほど訪れた海野宿に美味しそうなお蕎麦屋さんを見かけたので、さっそく行ってみることにしました。

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先ほどの撮影ポイントから徒歩三分。
海野宿にある
福嶋屋さんは、
築100年の古民家で営業している蕎麦屋です。

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オススメだと言う、
もり蕎麦とくるみおはぎのセット(¥1100)を注文。
つやっつやの白い蕎麦は、信州産のそば粉を使用したニ八蕎麦。
のど越しよくて食べやすく、とても美味しい~(^^)

でも実はそれ以上に感激したのが、付け合わせのくるみおはぎ。
餅米にくるみ醤油ダレをつけたシンプルなものなのですが、
これがまた絶品でした! チョー( ゚Д゚)ウマー!!
ちなみに海野宿のある東御市は全国一のくるみの産地です。

念願の信州蕎麦、そしてそれ以上の収穫だったくるみおはぎを堪能して、再び撮影へ戻ります。午前の上りでは編成写真で撮った「白山」。今度は少し景色をを入れたカットを狙ってみたいと思います。撮影地は朝に駅から海野宿へ向かう途中で見つけた跨線橋(海野宿橋)。ここからは俯瞰気味に列車と、その奥を流れる千曲川を入れて撮ることができます。ただし川は木々に遮られてあまりハッキリせず、しかも午後の光線状態はモロに逆光・・・。ためしに先行する115系の普通列車を撮ってみるとこんな感じ。

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千曲川沿いを行く115系。
独特の重いモーター音が河原にこだまします。
しなの鉄道 田中-大屋

景色は悪くないけれど、やはり完全逆光はキビシいなぁ・・・。ただでさえ暗い色のガンメタ色を逆光で撮ると、さらに重々しく感じます (。-`ω´-)ンーム…。こういうときはいっそのこと曇ってくれた方が撮りやすいのですが、このところの晴れ運はなかなか強いらしく、そう都合よく曇ったりはしません。 しかし徒歩圏内では他に良さそうな撮影地が見当たらないし、「白山」通過までの時間もあまりない。ここはクリーム色の485系ならばガンメタ115系より少しはマシに出てくれるだろうと開き直り、そのまま同ポイントで撮影続行。予測の外れた下りの通過時刻とは違い、上りは公表されていた軽井沢発の時刻+30分というほぼ予測通りに485系が姿を現しました。

4014.jpg

千曲川の流れを臨みながら信州を北上し、
一路、北陸の金沢を目指す、特急「白山」。
今回のリバイバル列車は軽井沢~金沢を
6時間かけて走りますが(1200発1800着)、
現役時代の下り「白山」は上野~金沢を
約6時間で結んでいました(0830発1436着)。

逆光で色はハッキリしないものの、雰囲気的にはまずまずといったところか。多少の補正をかけていますが、暗部が真っ黒に潰れないというのはデジカメの強みと言ってもいいかも知れません。ところで、よく見るとこちらの下り方に掲出されたのは、国鉄時代を思わせるシンプルな「文字マーク」。なんともシブい演出ですね~。でも個人的にはやっぱり華やかな絵幕の方が好きなので、午前の順光側が絵幕でヨカッタ (^^;)。

続いて、午前中とは逆に今度は169系の「信州」が「白山」の後を追うようにやって来ます。169系は逆光で撮ると裾の濃緑が潰れてしまいそうなので、ここはどうにかして順光側で撮りたい。それに何となく「白山」とは画に変化をつけたかったこともあって、ちょっと苦しいアングルですが、順光となる橋の逆サイドから千曲川を入れて無理矢理に狙ってみました。

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千曲川をかすめて走る湘南色169系。
長野県を流れる千曲川は新潟県に入ると信濃川と名を変え、
日本海へと注がれます。
その長さは376キロメートルで、ご存知日本でいちばん長い川。
しなの鉄道 田中-大屋

う~ん・・・順光にこだわってはみたものの、何となく迷いのある微妙な出来。とくに列車と川の間にある枯れ草がキタナイないですね。もう少しウマく処理できなかったものか・・・。せっかくの貴重な169系なのに、もったいない撮り方をしちゃいました (´・ω・`)。でも、前回の山バック(浅間山)と対比するかのような、今回の川を入れたカットは、引退するしなの鉄道169系を記録する上で、いいバリエーションにはなったかな・・・と、なんとか自分を納得させてこの日の撮影は終了。田中駅へと戻ります。

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軽井沢行きの上り列車で田中を後にします。
この115系、助手席側のパノラミックウィンドウに
行き先が掲げてあるのが、ちょっと面白いですね(^^)。
しなの鉄道 田中

さて、往路は時間の都合もあって長野新幹線を利用しましたが、やはり新幹線は料金が高い。都内から上田まで5980円(乗車券3260円・新幹線特急券2270円)もかかってしまいました。できれば帰りは少しでも安く済ませたいところ。となると、しなの鉄道で軽井沢へ出て、JRバス碓氷線~信越線~高崎線ルートか? これだと田中から3390円で、所要時間は約4時間。でも実はこれよりもっと安くて、楽に都内へ帰れる方法があるのです。田中から乗った軽井沢行きの上り列車を途中の小諸で下車。

田中1413-(しなの鉄道2648M)-小諸1423

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しなの鉄道とJR小海線の接続駅、小諸。
信越本線時代の小諸は、特急「あさま」「白山」の
全列車が停車する長野県東部の拠点でした。
しかし長野新幹線のルートから外れたことで
地元経済・観光ともに大きな影響を受け、
街は寂れてしまった感が否めません・・・。
しなの鉄道 小諸

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そんな小諸ですが、観光客誘致と街の活性化を図り、
いま流行の「アニメで町おこし」に取り組んでいます。
私はこの「あの夏で待っている」というアニメは知らないのですが、
街のあちこちにポスターやパンフレットが見られ、
しなの鉄道の115系にもラッピング電車が走っているそうです。
(たじまーるさん、
コレくらいしか紹介できなくて、スミマセン・・・ ^^;)
しなの鉄道 小諸

4019.jpg

でもやっぱり小諸といえば小諸城趾と懐古園。
現在のしなの鉄道(旧・信越本線)の線路は
小諸城趾を分断するように敷かれ、
大手門(写真)は駅の東側にあり、
かつての本丸があった懐古園は駅の西側に広がっています。

前回はしなの鉄道から小海線へと乗り換えるのに下車した小諸ですが(わずか4分だったけれど ^^;)、今回は改札を出て、駅前ロータリーの一角にあるバスのりばへと向かいます。そう、ここからは鉄道ではなくバスを利用することにしました。

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ボディに描かれた、つばめマークが凛々しいJRバス。
ジェイアールバス関東 小諸駅

この小諸から佐久を経由して東京の新宿駅までを結んでいるのは、JR東日本系列のジェイアールバス関東が運行する高速バス「新宿⇔佐久・小諸 線」。小諸~新宿の所要時間は約三時間で、運賃は2500円。ちょっと時間はかかるけれど、新幹線の半額以下というこの料金はとても魅力です。私がこのバスを利用するのは今回が初めてなのですが、車内には三脚を持った同業者らしき方の姿もチラホラ・・・。どうやらこのバスはしなの鉄道撮影のアクセスとして、けっこう定番なのかもしれません。ふだんはあまりクルマやバスに乗る機会が無い私、高速バスはなんだか遠足みたいでワクワク気分 o('∇'*)oワクワク♪。そこで今回はお酒ではなくオヤツ300円分(?)を買って乗り込み、東京への帰路へとつくのでした。

4021.jpg

上信道を走るバスの車窓からは、
浅間山がきれいに見えました。
やっぱり「白山」も
浅間山バックで撮ればよかったかなぁ・・・。

小諸駅1510-(ジェイアールバス)-新宿駅東口1817


冒頭にも書いたように、花粉を避けるように選んだ今回のしなの鉄道撮影。でも結果的にはオーソドックスな編成写真ながらも「白山」や「信州」が良い光線状態で撮れ、さらに美味しい信州蕎麦も味わうことができて、いい遠征となりました。
しかし花粉はそろそろ全国的に飛散のピークを迎え、もう逃げ場はありません。しばらくは撮り鉄の稼働率が低くなるのか、それとも鼻水を垂らしながら線路端へ立つことになるのか・・・は、今後の状況次第でまだ解りませんが、マスクや目薬などでうまくケアしながら、この辛い季節を乗り切ってゆこうと思います (* >ω<)=3ハクシュン!。


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ONE-shot 111 (・〇・)

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PICK UP ONE-shot 111 (・〇・)

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今年も数多くの車両が引退する、春のダイヤ改正まで、
残すところ、あと一週間となりました。
このブログでも「葬式鉄」と称して、
クモハ123「ミニエコー」や651系「スーパーひたち」など、
引退が迫った車両を紹介してきましたが、
今春の改正で姿を消すいちばんの大御所といえば、
なんといっても初代 東北・上越新幹線の200系でしょう。
 
常に最先端の技術が導入され、高速性が求められる新幹線。
後輩の300系や400系、E1系などが次々に引退してゆくなか
200系はリニューアル工事を受けつつ、
30年以上もの長い間、現役でひたすらに走り続けてきました。
私も旅で幾度となくお世話になり、多くの思い出があります。
 
 
そんな200系のメモリアルカットは、
どーんと真正面から。
やはり、いちばん強調したかったのは、
丸い連結器カバーこと、「団子っ鼻」でした。
東海道新幹線の0系から引き継いだこの顔には、
今の新型新幹線にはない
どこか人間的な温かみと優しさを感じたもので
 
「国鉄」、そして「昭和」の面影を残す最後の新幹線200系。
その長きにわたる活躍、おつかれさまでした。
 
13.2.9 東北新幹線 大宮-上野(トリミング済み)
 
 
 
 
ちなみにこの場所、
私の持っている望遠レンズでは焦点距離が足らず、
どうしても手前の柵がかわせないため、
やむを得ずトリミングすることを前提に撮影しています。 
0210.jpg
300ミリに2×テレを噛ました実際の画角はこんな感じで、
本来は800~1000ミリくらいの超望遠が必要なのかな・・・?

ONE-shot 112 偕楽園マーク

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PICK UP ONE-shot 112 偕楽園マーク

6510.jpg
先月末、常磐線の磯原付近で、
651系「スーパーひたち」を撮った際
たまたま撮れたのが、「偕楽園バージョン」のヘッドマーク。
その時にも書いていますが、
このマークは、偕楽園の梅まつりシーズン
(常磐線の偕楽園臨時駅開設期間)に
合わせて掲出される、期間限定のスペシャルマーク。
ただし期間内なら必ず表示されるというものではなく、
めったにお目にかかれないことから、
ファンの間では「幻のマーク」とさえ言われています。
私も磯原で見かけたのが通算二度目のことで、
遠景ではあったものの、撮影できたことを喜びました。
 
ところがこの幻といわれていた偕楽園マークが
このところ頻繁に掲出されているらしく、
目撃情報も多い。
ひょっとすると651系最後のシーズンということで、
サービスをしてくれているのかもしれません。
 
ならば、前回は遠景で解りづらかったこのマークを
ハッキリと撮りたいと思い、再び常磐線へ。
狙いは上野を11時に発車する「スーパーひたち19号」。
実は、なかでもこの「19号」での掲出が多く確認されているのです
(私が磯原で見たのも「19号」でした)。
今回はヘッドマークをきれいに浮かび上がらせる狙いで、
暗いガード下をくぐる瞬間という
普段ではありえないような条件での撮影を試みました。
果たしてカーブの奥から現れた651系が掲げていたのは・・・
狙い通り「偕楽園マーク」 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
 
 
ダイヤ改正を翌日に控える、今週金曜日をもって、
「スーパーひたち」から撤退する651系。
鮮やかなスペシャルマークは
文字通り、最後の花道を飾るにふさわしいものでした。
 
13.3.9 常磐線 日暮里-三河島

日光線・・・107系撮影記

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2013.03.09
日光線
「葬式鉄」改め、「おくり鉄」?
 ありがとう 107系 撮影記

 

ダイヤ改正前、最後の週末。改正を機に引退する車両で、もう撮り漏れは無いか・・・といわれると、実は関東近郊でもまだひとつだけ、未撮影の車両がありました。それは日光線の107系。

JR日光線はその名の通り、東北本線の宇都宮を起点として、日本有数の観光地である日光までを結ぶ、40.5キロの単線・電化路線。ただし首都圏から日光への観光アクセスとしては東武鉄道の方が圧倒的にメジャーで、日光線は観光路線というよりは地元密着の通勤・通学路線という面が強い。私も日光へは何度か観光に訪れていますが、ほとんどが東武を利用していて、日光線の乗車経験は片手で数えられる程度。そのため、今まではあまりこの日光線を走る107系という電車を気にかけたことはありませんでした。ひどいことに私が過去に撮った日光線の107系は、20年以上前に行われたデビュー記念イベントでの一枚のみという有様。言ってしまえば、それだけマイナーな車両だったということか・・・(107系ファンの皆様、スミマセン ^^;)。

1001.jpg

デビューを記念して
宇都宮運転所で展示された新製直後の107系。
107系は二両編成を基本としたロングシートの通勤形電車で、
その最大の特徴は製造コストを抑えるために
元・急行形電車165系の廃車発生品を再利用していることにあります
(主電動機・ブレーキ制御装置・台車・補助発電機・
空気圧縮機・冷房装置など)。
現在とは異なり、当時の塗装は日光(NIKKO)の
Nをモチーフにしたものでした。
88.5 東北本線 宇都宮運転所

ところが205系への置き換えが決定し、引退を間近に控えた最近になって、一気に露出度が上がった日光線の107系。そこであらためて、同じソネブロ仲間のミスター仙台さんhanamuraさんが撮影した写真を見ていると、現在のクリームと茶のツートンというレトロ調カラーが、角張った車体にマッチしていて、なかなかカッコイイじゃないですか。こういうマイナー形式って、ふとしたことでその魅力に気付かされるものなんですよね・・・(コレって、葬式鉄の言い訳?)。さらに先週からは引退を記念した特別装飾が施され、なんと前面窓枠下に「ありがとう 107系」と金色の文字が入れられているとのこと。最近の引退装飾といえば小さなステッカーが貼られる程度が定番となりつつあるなかで、この文字入れは、まるで国鉄時代を思わせるような大胆さではありませんか!コレはぜひとも記録したい。

しかし花粉症の私にとって、この時期に杉並木で有名な日光へ行くことなど自殺行為に等しい。107系を撮りに行きたいのは山々ですが、どうしても躊躇してしまいます。行くべきか、行かざるべきか・・・悩みつつ、撮影のラストチャンスとなる週末を迎えることに。


ところで、引退する車両を追いかけるのに最近よく使う「葬式鉄」というフレーズ。鉄の世界ではメジャーになりつつありますが、あまり「葬式」という言葉は印象が良くないという意見もあり、今回からこのブログではhanamuraさん提案の「おくりびと*」ならぬ「おくり鉄」という言葉を使わせていただくこととしました(* おくりびと・・・葬儀前に故人の見栄えを整える納棺師。映画「おくりびと」で一般に広く知られる言葉となりました)。


3月9日(土)

晴天で気温が上がり、適度に風も吹いている・・・まさに花粉が飛ぶ条件が出そろった土曜日。鼻炎薬を飲み、マスクを装着。目薬と点鼻薬を携帯して、まずは前回の「ONE-shot」で紹介した651系「スーパーひたち」を狙うために都内の日暮里付近へと向かいます。この時点で花粉症の症状があまりにもキツかったら、もう日光線はキッパリと諦めるつもりでした。しかしクスリが効いているのか、目はカユいもののクシャミや鼻水はそれほど酷くありません。これならば日光線も行けるか!? でもきっと日光の花粉飛散量など東京の比では無いんだろうな・・・な~んて頭では思いながらも、「スーパーひたち」の撮影後、ふらふらと何かに導かれるように常磐線で日暮里から北千住へ。気がつけば下今市までの特急券を持って、東武特急「スペーシア」を待つ自分がそこにいました Σ(°□°*)ハッ 。う~ん、やっぱし107系を撮りたいという衝動は押さえきれなかったか・・・ (´∀`;)。

日暮里1125-(常磐1131H)-北千住1133

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東武線・北千住の特急ホームに入って来たのは、
「雅」をイメージした紫の「スペーシア」。
東武伊勢崎線 北千住

土曜の昼下がりに鬼怒川温泉へ向かう特急「スペーシア きぬ 113号」。車内ではすでに宴会モードとなっている小団体も乗り合わせており、なかなか賑やか。できることなら私も缶ビールの一本でも開けたいところですが、実は花粉症にとってアルコールや刺激物は禁物。個人差はあれど大抵は飲むと症状が酷くなり、私の場合はとくにクシャミや鼻水が止まらなくなります。ここはグッとガマンして車販のおねーさんからはお茶を購入。お酒を飲む楽しみまで奪うとは、本当に花粉症ってヤツは厄介です ε=(‐ω‐;) フゥ..。お茶をすすりながら車窓を眺めていると、「スペーシア」は順調に東京、埼玉を走り抜け、やがて栃木へ。

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日光が近づくにつれ、
車窓にはスギ林が多く見られるようになってきました。
茶色に見えるのはすべてスギ花粉のかたまり・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))
東武日光線 明神-下今市(車窓から)

前述したように、今回の目的はJR日光線の撮影。しかしそのアクセスに東武の特急を使ったのは、なんといっても所要時間が短く、さらに運賃や特急料金の安さがあります。ちなみに日暮里から日光までの料金を比較してみると、JRの普通乗車券(日暮里~日光)は2520円。もし上野~宇都宮で東北新幹線を使うと、それに2200円の新幹線自由席特急料金が加算されて、合計4720円。いっぽうの東武は、北千住~東武日光の普通乗車券が1320円。特急「スペーシア」を使うと、それに1400円特急料金が加算されて、合計2720円(東武の場合は、これに日暮里から北千住までのJR普通乗車券150円がプラスされます)。東武でも特急を使うとJRの普通運賃をわずかに上回りますが、所要時間は一時間近くも短いので、これはどうしても東武に軍配を上げたくなります。さらにもうひとつ東武を使った理由は、これから目指す日光線の撮影地にもっとも近いところにあるのが東武の駅だということ。JRを撮るのに東武が便利とは、なんとも皮肉なものです。

鬼怒川公園行きの「スペーシア」を途中の分岐点である下今市で降り、接続する東武日光行きの普通列車に乗り換えて、やってきたのは上今市。

北千住1142-(特急きぬ113号)-下今市1309~1311-(東武日光711)-上今市1313

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東武日光のひとつ手前にある上今市。
ギャラリーが併設された立派な駅舎ですが、
駅員のいない無人駅です。
東武日光線 上今市

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その上今市駅のすぐ脇にあるのが、有名な日光杉並木。
江戸時代に徳川家康の家臣・松平正綱が
日光東照宮に寄進するため植栽したもので、
日光・例幣使・会津西の三街道、全長37kmの両側に
現在でも約12,500本もの杉が立っているのだそうな・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))

上今市の駅を出てすぐ、さっそく立派な杉並木がお出迎えです。もう、その光景が目に入っただけで鼻がムズムズするような拒否反応が現れますが、実は杉並木自体のスギの木は樹齢380年を越える老木で、今ではほとんど花粉を飛ばさないのだそうな。とはいうものの、この近辺はその子孫に当たるスギ林やスギ山がいくらでもあり、決して安心というわけではありません。いま一度、持参して来た目薬と点鼻薬を差して、撮影地へ向かいます。上今市の駅から杉並木を横目に見ながら10分ほど歩くと、日光線の線路が見えてきました。

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線路脇に田畑が広がる日光線の撮影地。
見通しが良く、日光連山がきれいに見渡せます。
左から男体山、大真名子山、小真名子山、帝釈山、女峰山。
日光線 日光-今市

やってきたポイントは、田園地帯の一角にある農道から日光連山を背景に列車を撮ることができる、いかにも日光線らしい撮影地です。ただし本来は午前が順光で、私が訪れたこの時間では列車の顔に日が当たらない。さらにこの日の午後は初夏並みに気温が高くて、山々はやや霞み気味。やはり迷わずに、順光で空気が澄んでいたであろう、午前の早い時間に来るべきだったかな・・・。それでも107系の引退間際という限られたなか、晴天に恵まれているのだから、もはや贅沢を言うべきではないのかもしれません。まずは山を背景にして走る上り列車(宇都宮方面行き)から撮影を開始。

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春霞のなか、日光連山の女峰山をバックに走る
レトロ調ツートンカラーの日光線107系。

列車の顔には日が当たらないものの、なかなか悪くない感じ。でも、背景の日光連山は列車とのバランスを考えていちばん左にある男体山を切り、女峰山一帯だけにまとめてみたのですが、男体山といえば日光のシンボル的存在。やはり切るべきではなかったか・・・。

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振り返って後追いも。
こちらの上り方は午後が完全順光になります。
列車の背景には立派なスギ林が・・・
ヒイイィィィ((((((((lll゚Д゚))))))))
日光線 今市-日光(後追い)

単線の日光線は上下列車が交互にやって来るので、次は日光方面へ向かう下り列車。そのまま山バックで後追いを撮ってもいいのですが、下りはせっかく完全順光のバリ順となるので、ここはキッチリとした編成写真を狙ってみることにしました。花粉症に悩まされている者にとってスギ林を背景にするのは必ずしも本意ではないけれど、これならば先ほどは読み取りづらかった前面の「惜別メッセージ」もしっかりと見えるはず。

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引退を控え、最後の走りを見せる107系。
その顔には金文字で「ありがとう 107系」の
メッセージが添えられていました。
日光線 今市-日光

うん、パンタの抜け具合もよく、バッチシ決まった・・・かと思いきや、よく見るとこの編成、方向幕(行き先表示)が無く、蛍光灯がむき出しじゃないか・・・Σ(゚Д゚;)ナニーッ!?。故障なのかどうか詳細は解らないけれど、日光線の107系は方向幕の字体に独特な特徴があるだけに、これはちょっと残念。きっとこの編成はあと一週間(撮影時)、このまま修復されることなくラストを迎えるんだろうなぁ・・・(´・ω・`)カワイソス。 ともかく、これでは不完全燃焼。記録用の編成写真は一カットでもキッチリ撮れればそれでいいやと思っていたのですが、これはもう一本、順光側の下り列車を待つ必要があります。でもまったく同じアングルの編成写真というのもツマラナイので、次は少しローアングル気味にカメラを構えてみました。

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青空が広がる晴天のもと、
杉林をかすめて日光を目指す107系。
主要機器のほとんどが165系の流用品である107系、
姿こそ異なれど、懐かしいモーター音が響きました。
日光線 今市-日光

今度はしっかり幕が入っていました~ヾ( ゚∀゚)ノ゙・・・って、ふつうはそれが当たり前なんですけれどね (^^;)。終点の日光に程近いこの区間、日光行きの下り列車なのに、すでに折り返しを見込んで幕は回されており、上りの【宇都宮】表示となっていたのはご愛嬌。

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日光線特有、筆文字っぽい書体の方向幕。
この書体は後継の205系にも引き継がれるもよう
(上写真のクローズアップ)。

さて、日中はほぼ一時間に一本程度と、運転間隔がある日光線。下りを二本待ったことで解るように、すでに撮影開始から二時間以上が経ち、だいぶ日が傾いてきました。と、同時に、しばらくクスリで押さえられていた、クシャミや鼻水の花粉症の症状が再発 (* >ω<)=3ハクシュン!。そりゃあスギの木の真横でずっと撮影していれば、当たり前ですわな・・・( ̄ii ̄)ズルル。そろそろ限界を感じ始めたので、今の折り返しとなる次の上り列車を撮影のラストにします。再び日光連山が入る、上りアングルへ移動。

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雄大な男体山を背に、西日を浴びて駆け抜ける107系。
107系0番台は四半世紀もの長い間、
ひたすらに日光路だけを走り続けてきました。
その活躍にまもなく終止符が打たれます。
日光線 今市-日光

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最後に日光連山を広く入れて、もう一枚。
・・・お疲れさまでした107系。

先ほどの最初に撮った日光連山バックでは、男体山を切って女峰山側を背景に撮りましたが、今回は男体山側をメインに撮影。逆光と春霞の影響で山のシルエットはちょっとモヤモヤしていますが、案外それも春らしくて悪くない絵になったのではないかと思っています(^^)。これで日光線107系の葬式・・・もとい、「おくり鉄」は終了。
今週末に実施されるダイヤ改正後からは、ここをステンレスの205系が走ることとなります。ならば、この107系の乗り納めということで、帰りは東武ではなく、日光線に乗ってみることにしました。撮影地から日光線の今市駅までは徒歩で20分強。東武の上今市駅よりはちょっと遠いけれど、歩けない距離ではありません。ところが、この歩いているときに花粉症の症状が急激に悪化し、もう辛い辛い・・・。クスリの効力が切れたのがいちばんの要因だと思われますが、おそらく撮影を終えて緊張感が緩んだというのもあるでしょう。おかげで、久々に乗った日光線なのに車窓を楽しむ余裕はなく、ただ宇都宮までの40分間を乗り続けただけという結果になってしまいました・・・(っ*`з´)っ・:∴クション.。

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日光線の今市駅。
今市市と日光市は08年に合併し、
現在の今市は観光都市・日光の行政面を
担う町となっています。
この今市駅と東武の下今市は約500メートル、
徒歩で10分ほどの距離。
日光線 今市

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今市から107系の宇都宮行きに惜別乗車。
日光線に乗るのは、実に20年ぶりくらいですが、
花粉症により私の調子はイマイチ・・・殴===◯)゜O゜)
日光線 今市

今市1607-(日光線856M)-宇都宮1645~1655-(東北1250Y)-新宿1847


いよいよ今週末に迫ったダイヤ改正。この日光線107系の記録を最後に、とりあえず私が撮影できる範囲内での「おくり鉄」は、ほぼ済ませることができました。今改正は例年のような寝台特急や夜行列車の削減、目立ったところでの列車の廃止などはあまり行われず、比較的穏やかに改正を迎えられると思っていたのですが、実際は今年に入ってからの撮り鉄は、そのほとんどが引退間近となった列車を追いかける日々。消え行く車両を追いかけたくなる気持ちは撮り鉄である以上、仕方のないことだと割り切ってはいるものの、今回の日光線107系のように新製のあとの記録が引退間際というのはさすがに恥ずかしく、もう少し広い視野を持って余裕のある記録を心がけたいと思います (といっても、また来年も同じようなことを繰り返すんだろうなぁ・・・^^;)。

そして花粉症は今がまさにいちばんのピーク。とくにここ数日は暖かく、風も強いので花粉の飛散量が非常に多く、毎日がとても辛いです (>ω<;;)。そんな状態で書いた今回の撮影記、誤字脱字や意味不明な文体などが多々あるかも知れませんが、そこはどうぞ大目に見てくださいませ。。。m(_ _)m

 

☆オマケ☆
25年前(1988年)に宇都宮運転所で行われたイベントには、107系の他にも、今となってはちょっと貴重な車両たちが数多く展示されていました。せっかくなので、ここではその展示車両を少しご紹介しましょう。

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まずは冒頭でも紹介した、新製直後の107系。
こちらは上写真の逆側にあたる下り方を撮ったもので、
手書きのマーク(?)が掲げられています。
よく見ると列車番号表記は5889M・・・
解る人には解る、遊び心ですね (^^;)。
88.5 東北本線 宇都宮運転所

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当時、撮影会イベントなどでは欠かせない存在だったのが、
大人気のEF58 61、通称「ロクイチ」。
この日もはるばる宇都宮まで駆けつけてくれました。
今、ロクイチが展示されるなんてことになったら、
間違いなく人垣ができるでしょうが、
この頃はパラパラと数人が交互に撮る程度で、
規制のロープなども張られず、実にまったりとしていました。
でも、ロクイチに「エキスポライナー」のマークは、
ありえない組み合わせです・・・。

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ローピン、銀帯時代のEF81 81。
現在の真っ赤な流星色に銀挿しした姿も凛々しいですが、
やはりパイパイはこの姿がお召機らしくて、
いちばんカッコよく見えます。
このイベントが行われた88年といえば、
ちょうど「北斗星」が運転を開始した年でした。
当時は三往復もあったんですよね。

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ロクイチやパイパイなど人気ガマが並ぶなか、
この日いちばんの人気だったと記憶しているのは、
貨物試験塗装機のEF65 1065。
試験塗装第一号となった同機、
初めて見たときは「これがPF!?」と、
目を疑うほどのインパクトがありましたが、
今見ると、なかなか似合っていたかも知れません。

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そんな1065号機と若番1004号機のPF並び。
この頃は国鉄色PFなど珍しい存在ではありませんでした。
そのため、1004の方を単体できっちり撮っていなかったのが、
今となっては悔やまれるところ…。

このラインナップを見ると解るように、当時のイベントでいちばんの目的はロクイチをはじめとしたレアな電気機関車、いわゆるネタガマで、107系はフィルムの余りでついで程度に撮ったものでした。それが今では新製時の貴重な記録として紹介できるのですから、なんでも撮っておくものですね・・・(^^;)。

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中央本線・・・春の高尾梅郷 撮影記 2013

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2013.03.16
中央本線
今年も高尾で梅鉄
 春の高尾梅郷 撮影記 2013

 

ここしばらくはダイヤ改正で引退してしまう列車ばかりを追いかけてきましたが、その間にも季節は進み、すっかり春本番。とくに今年は暖かい日が続いたこともあって、なんと先週末には東京でも気象庁による桜の開花が宣言されました。これは昨年よりも半月ほど早く、過去最速(タイ)なのだそうな。とすると、例年通りなら開花宣言から満開まではだいたい10日前後ですから、早ければ来週の中頃には都内でもお花見が楽しめそうですね~(´▽`)♪・・・って、ちょっと待て、桜の前に記録しなきゃならないものあるじゃないか!バンッΣ⊂(゚Д゚#) そう、それは梅。桜ほどの注目度はありませんが、白梅や紅梅など、色とりどりで鮮やかな梅の花だって、春を迎える上で欠かすことができない風物詩です。「ウメ~は咲いたか~ サク~ラはまだかいな~♪」の端唄のように、できれば順を追って桜の前に一発、梅と列車のコラボを撮っておきたいところ。そこで今年も、昨年に訪れた中央線の高尾と相模湖の間にある、「高尾梅郷」へと行ってみることにしました。引退列車の「おくり鉄」にかまけている間に、満開の見頃を逃していなければいいけれど・・・。


3月16日(土)

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高尾梅郷の最寄り駅は
JR中央線と京王高尾線が乗り入れる高尾。
高尾梅郷は東京都八王子市の西浅川町と裏高尾町に
点在する梅林の総称で、
山の斜面や畑の他、家の庭先、公園、遊歩道などに
約一万本の紅梅、白梅が咲き誇ります。
中央本線 高尾

中央線沿線にある自宅の最寄り駅から下りの快速電車に乗り、30分ほどで高尾着。前述したように、高尾へ来るのは昨年の春に高尾梅郷を訪れて以来一年ぶり。昨年の記録を見ると撮影日は4月1日となっていて、今年とは約半月ものズレがありますが、これは昨年の開花が極端に遅かったからで、今年の梅はほぼ例年並みだとのこと。それにしても梅が例年並みなのに、桜は早いということは、ここ数週間で一気に気温が上がったということか。

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高尾駅から高尾梅郷へは徒歩で20~30分程。
バスの便もあるのですが、
ここは途中にある公園や庭先の梅を眺めながら、
ハイキング気分で歩くのがオススメです(^^)。

うららかな春の日差しを浴びながら歩みを進めると、高尾梅郷へのアプローチとなる旧・甲州街道の沿道では多くの梅の木が目に付き、どれも今がちょうど見頃。これは撮影地となる梅林の方にも期待が持てます。果たして、昨年同様に線路と梅林が臨める丘の上へ立ってみると、そこには鮮やかな春景色が広がっていました。

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桜に先駆け、満開となった梅の花。
梅林の向こうに現れたのは、
長野色115系の普通列車です。
中央本線 相模湖-高尾

見事に満開! 。・゚:*(´∀`)カンドー!*:゚・.これぞまさに桃源郷!(桃じゃなくて梅だけど・・・^^;)。この丁寧に育てられた梅林が線路沿いにあるというのは、撮り鉄にとって本当にありがたいことです。でも、こういう壮観な景色を前にすると、ボキャブラリーの貧困な私はどう切り取って絵にしたらいいのか、正直悩むところ。とりあえず一発目は梅をメインに、列車を片隅へと置いてみました。

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梅林をかすめて走る、特急「スーパーあずさ」。
車窓に映し出される梅花は、
きっと乗客の目も楽しませていることでしょう。

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欲張って、後追いでもう一枚。
でも、このアングルだと
真ん中の枯れ木が目立っちゃいますね・・・(^^;)。

続いてやって来たのは、E351系の特急「スーパーあずさ」。今度はもう少し列車を目立たせようと思い、先ほどよりも望遠側にクローズアップ。でも日の当たらないサイド(列車側面)の暗部が多くてちょっと絵的に重いかな・・・?。昨年も書きましたが、ここは線路の北側から撮影することになるため基本的に逆光で、どうしても列車は暗くなってしまいます。なので極力、列車の面積は小さい方がいいのかも知れません。そこで今度は、引き画が撮れるポイントへと移動することにしました。そこは昨年訪れたときにメインで撮影していた場所で、言わば、自分的な定番位置。ところが近づいてみると・・・

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ありゃ? 定番位置にはフェンスが・・・(;´Д`)
ちなみに真上の高架は中央道です。

昨年は自由に上ることができた斜面にはフェンスで囲いができており、入ることができなくなっていました。まあ、高さは稼げなくなってしまったものの、斜面手前の道路から撮ってもアングル的に大きく変わらないのは救いですが、撮影地が狭められて自由度が利かなくなってしまったのは、ちょっと辛いなぁ・・・(´・ω・`)。何となくアングルの真似っこをしているようで気が引けるけれど、先客の方に挨拶して、すぐ隣でカメラを構えさせていただくことにしました。 スツレイ(o*。_。)oシマツ…ヽ(・∀・`)ドゾォ  

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春のやわらかい光が、鮮やかに梅花を浮かび上がらせます。
その傍らを行くのは、薄紫色のE351系「スーパーあずさ」。
中央本線 高尾-相模湖

やはりこの場所も列車を狙う上では逆光に変わりないのですが、ウマい具合に日に照らされた梅花が浮かび上がり、なかなかいい雰囲気。案外、花を入れた風景写真などは順光にこだわらず、逆光の方が花は映えるのかも知れませんね。でも上写真をよく見ると、畑にあるビニール袋もきれいに浮かび上がってます。当然、アレはカットすべきでしょう・・・(^^;)ゞ。

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この区間で撮影に臨むなら、
今や欠かせない存在となっている、
豊田のスカ色115系(山スカ)も撮ることができました。
やはりこのような原風景には国鉄色の電車が似合います。

さて、週末の中央線といえば、このブログでも何度か紹介しているように臨時列車の宝庫で、毎回いろいろな車種が楽しめます。昨年は国鉄色183系で運転された、快速「富士河口湖号」などを撮ることができました。ところがこの日はといえば、まだ春の行楽シーズンには早くて、臨時列車の設定は少なめ。国鉄色183系はおろか185系の特急「はまかいじ」さえ運転されておらず、めぼしい臨時列車といえば、もはや定期列車といっていいほどに定番となっている、あずさ色183系の「ホリデー快速 河口湖」号と215系の「ホリデー快速 ビューやまなし」号くらい。んじゃあ、ちょっと役不足だけれど、今回のメインは「ホリ快」にするか・・・と、先発の「河口湖号」が高尾を出発した頃を見計らって、カメラを構えます。ここで下り列車を撮る場合は、梅林の陰からいきなり列車が飛び出して来るので、一瞬たりとも気が抜けません。まさに緊張の一瞬。しかしここへきて、花粉症で鼻がムズムズっとしてきました・・・(; ̄‥ ̄)ムズムズ。あ、クシャミが・・・出そうで (*`゜Д´)フェッ...・・・出ない(;-ω-`)-3 フゥ。・・・いや、やっぱり出る! (っ*`з´)っ・:∴ふぇっくしょい!・・・と、そのとき183系が!Σ(゚Д゚;)ナニッ!?  咄嗟にシャッターレリーズを押したけれど・・・

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春の中央線を下る、183系「あずさ色」。
「ホリデー快速 河口湖」号としての運転ですが、
その塗装から特急「あずさ」での活躍を思い起こさせます。

どわっ!カッツカツだ・・・|||||/(=ω=。)\ガーン|||| 。そう、先週の日光ほどではないにせよ、山間部に近いこのあたりもスギの木は多く、花粉症患者にとっては決していい環境とは言えません。それにしたって、こんなときに限ってクシャミが出るとは・・・(決して面白おかしく伝えようとしているわけではなく、ホントにこのタイミングでクシャミが出るものなのよ)。「ホリ快」じゃ役不足だなんて思っていたもんだから、緊張感が足りなかったのかな? (;´д`)トホホ…

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少しだけ立ち位置を変えて、
215系の「ホリデー快速 ビューやまなし」号を。
オール二階建てが特徴の同車ですが、
このカットではそれがよく解りませんね (^^;)。

気を取り直して、二本目の「ホリ快」となる「ビューやまなし」はキッチリとゲット。でも欲を言えば、ステンレスの215系よりも国鉄特急形の183系をしっかり仕留めたかったな・・・。これでもう臨時列車はなく、あと来るのは定期列車のみ。定番ポイントにも飽きてきたので、少し周囲を歩きながらアングルを模索してみます。

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梅林だけでなく、沿道の梅の木も満開。
そばまで近寄ると、ほのかな梅の香りが漂ってきます。
中央本線 相模湖-高尾

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白梅の向こうを行くのはE257系の特急「かいじ」。
E257系は車体中央の「武田菱」を入れないと、
白一色であまりサマになりませんね・・・(^^;)

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梅の郷に響く、115系の甲高いモーター音。
首都圏に程近いこの区間ですが、
意外にもいちばん多く見かけるのは、
この長野色115系かもしれません。

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凍えるような寒さの冬が終わり、
暖かな春の陽光を浴びながらの撮影は、
気持ちがいいものです。
花粉症でなければもっと楽しめたのにね・・・(´・∀・`)。

臨時列車通過後もしばらく撮影を続けていましたが、やはり逆光側がメインとなるこの撮影地は、陽が高くなるにつれてコントラスト(明暗差)がさらに強まり、さすがにキビシいものがあります。朝の空気感が薄らいできたところで撮影を終了。これといってネタとなるような珍しい列車が撮れたわけではありませんが(・・・というより、いちばんの本命をクシャミで失敗 ^^;)、今年もうららかな春の日差しのもと満開の梅に迎えられて、満足のいく撮影ができました。 さあ、次は桜の出番ですね (´▽`)♪

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帰りは駅までバスを利用しようかと、
しばらくバス停で待ってみましたが、
時刻を過ぎてもいっこうに来る気配がなかったので、
仕方なく歩き始めたら・・・
数分後に二台連続で通り過ぎて行きました。
ヨクアル(´д`;)ハナシネ…。
京王バス 駒木野付近

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高尾での昼食は名物のとろろそば。
その昔、高尾山へ登った参拝客の疲れを取るために、
滋養強壮によいといわれるとろろを
蕎麦にのせて出したのが始まりだと言われています。
この日は初夏を思わせるような気温だったので、
美味しくいただくことができました (^^)

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ONE-shot 113 サヨナラ、平成の赤電

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PICK UP ONE-shot 113 サヨナラ、平成の赤電。

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年代別に三種の色が復刻された、京成3300形。
先月の「青電(3356F)」に続き、
クリームと赤のツートンカラーを纏った「赤電(3324F)」も、
20日の臨時特急を持って、営業運転を終了。
最終日は祝日だったものの、私は仕事が立て込んでいて、
「さよなら運転」の撮影は断念せざるをえず、
先週の土曜、高尾のあとに東京を横断して駆けつけた、
金町線での撮影が赤電のラストとなりました。

一連の京成リバイバルカラーは、塗装こそ復刻なれど、
車両自体は大幅なリニューアルが施されており、
とくに正面のお顔が当時とはまるで異なります。
私も復刻直後にその姿を見たときは、違和感アリアリで、
思わず笑いが込み上げて来るほどでした (^^;)。
しかし、この塗装で四年近くも走り続けていれば
次第に見慣れて来るもので、
今では赤電や青電など旧塗装の京成電車を
すべてこの顔で認識している人も少なくないでしょう。
とくに今の若いファンにとっては、
写真でしか見たことがない過去の車両よりも、
今ここに実在しているものこそが、京成の「赤電」なのです。

名車といわれた昭和の「赤電」は、ライトがオデコにありました。
平成の「赤電」は腰にライトがあって、
オデコには電動の行き先表示器が備え付けられた顔。
でも、どちらもファンを魅了した、美しい色の電車でした。

13.3.16 京成金町線 柴又-京成高砂
 
 

1070.jpg
ここで現役当時の赤電を一枚。
オデコの両端にライトが二灯あった
「開運号」タイプの3000形の写真もありましたが、
ここは同じ「金町行き」繋がりで、
一灯ライトの初期形を載せてみました。
 
1977年頃 京成本線 町屋

ONE-shot 114 桜咲く。

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PICK UP ONE-shot 114 桜咲く。

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先週末、東京では桜の開花が宣言されました。
これは観測史上最速タイの記録なのだそうな。
でも開花宣言といったって、
気象庁が標本木にしている靖国神社の桜のなかでも、
気の早いヤツがちょこっと咲いた程度で、
満開には程遠いだろう。
だってまだ三月の半ばだぜ・・・ ┐(´д`)┌ ヤレヤレ
な~んて、私は悠長に構えていたのですが、
ニュースではもう今週末には満開を迎えると伝え、
そして近所の桜もあれよあれよと花開き、
都心の桜は開花宣言から一週間で
本当にほぼ満開となってしまいました。
ナントw(゚o゚*)wビックリ

そこでまずは外勤ついでに、今いちばん旬な路線で桜鉄。
東急東横線 中目黒駅の下を流れる目黒川沿いは桜の名所です。
地下鉄副都心線との乗り入れ開始に伴い、
今年からいろいろな車両とのコラボが楽しめるようになりました。

13.3.22 東急東横線 中目黒

東急東横線・・・旧・渋谷駅「Station Park」 見学記

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2013.03.23
東急東横線
旧・東横線渋谷
 StationPark」イベント 見学記

 

前回の「ONE-shot」でもお伝えしたように、この週末(先週末)、東京では早くも桜が満開。と、なれば、儚くも散ってしまう前に、撮り鉄としては少しでも桜の名所で鉄道とのコラボカットを撮っておきたいところ。しかし週末に私が向かったのは、桜とはほとんど無縁とも言える、繁華街・渋谷でした。渋谷でも探せばどこかに桜の木くらいはあるのでしょうが、あえて桜を求めて来るようなところではありません。では私の目的は何かというと、桜ではなく、東急東横線の旧・渋谷駅です。大々的にニュースなどでも取り上げられていたこともあり、もうほとんどの方がご存知だとは思いますが、前週の3月16日に東急東横線と東京メトロ副都心線が相互直通乗り入れを開始。それに伴い東急東横線の渋谷駅の機能は地下の新駅へと移行され、地上(高架)にあった従来の渋谷駅は前日の15日最終電車をもって、その長い歴史に幕を閉じました。あれから一週間、その役目を終えた旧・渋谷駅に今さら何があるのかというと、実は前日の金曜日に仕事で東横線を利用した際、駅に掲げてあったこんなポスターに目が留まりました。

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「TOYOKO LINE SHIBUYA Station Park」
「ありがとう」と「さよなら」の三日間
東横線渋谷駅が「公園」になる!

そう、あの旧・渋谷駅が廃止後初めて、週末の三日間(3/22~24)だけ一般開放されるのです。そこでは見学だけでなく、鉄道写真家のトークショーや鉄道グッズの販売など、様々な催しが行われるとのこと。なかでも私は、そこで限定販売される「とあるグッズ」が、とても気になります。このイベントが時期的に貴重な桜撮影よりも優先すべきものかと言われれば多少の迷いはありましたが、早咲きの桜に戸惑って、正直どこに撮影へ行こうか決めあぐねていたこともあり、ここはとりあえず渋谷のイベントへと向かうことにしました。はたして、私が気になる「とあるグッズ」とは・・・?


3月23日(土)

自宅の最寄り駅から中央線と井の頭線を乗り継いで、渋谷へ着いたのはイベント開場一時間前の9時。JRの改札脇を通り、いつもの東横線に乗るような感覚で旧駅を目指します。念のため早めに来たけれど、鉄道イベントとはいえ車両撮影会などではなく、廃駅の見学イベントなんてそんなに混雑はしないだろう・・・などと軽い気持ちで、旧駅へ続く階段を降りて行くと・・・

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旧・東横線渋谷駅の開放イベント「Station Park」。
その入場口は、かつての中央改札口。

なんとすでに行列ができているではありませんか! Σ(´Д`lll)エエッ!?  しかもその列の長いこと長いこと、イベント会場の入場口となる旧・中央改札付近から、駅前ロータリーを跨ぐ連絡コンコースへと伸び、最終的にはオシャレスポットとして知名度が上がりつつある「渋谷ヒカリエ」の入り口まで続いています。その長さはざっと200メートルほど。

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たどり着いた最後部はヒカリエの入り口付近。
ガラスの向こうには、
かまぼこ屋根が特徴的な旧・渋谷駅の姿が見えます。

まあ、それでも入場制限になるほどの人数ではないので、会場へ入れないということはありませんが、ちょっと心配なのは私がお目当てにしている、例のグッズ。実はこれが先着1000個の限定販売、お一人さま五つまで購入可というシロモノなのです。この行列に1000人は並んでいないと思われますが、200・・・いや、300人は間違いなくいます。それがみんな複数個を買ってしまうと、私までそのグッズはまわらない可能性も・・・ドキドキ(´・Д・`;)ハラハラ。まさか、みんながみんな同じモノを目当てにしているわけではないのに、こういうときって悪い方向へ考えて、まわりがみんなライバルに見えるものなんですよね・・・(;¬_¬)ンーム…。  ちなみに聞こえてきた会話からすると、私の隣に並んだおにーさんたちのお目当ては「鉄コレ(鉄道コレクションという名の鉄道模型)」らしく、これは私のライバルではない ε-(*´ο`*)ホッ。では、斜め前の親子はというと、「ねぇ、◯◯買えるかなぁ」と子供が発言!間違いなくこの親子はライバルだ!!(# ゚皿゚)ナヌ!?・・・などと、そんなザラザラした気持ちで並ぶこと一時間。ようやく開場時間となり、列が動き出します。その流れは思ったよりもスムーズで、私も開場から10分後には入場することができました。

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入場料は駅の入場券と同額の120円。
旧・自動改札にきっぷを通すようなシャレたものを
ちょっと期待していたのですが、
ふつうに手売りのチケットでした(^^;)

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そもそも旧駅の自動改札機は撤去済み。
天井からぶら下がるサインボードに名残りが見られる程度。

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旧・東横線渋谷駅ホームを利用したイベント会場。
ホームにはグリーンのカーペットが引かれ、
コンセプトである「公園」を意識したものになっていますが、
終端部などはそのままの状態で残されています。
旧・東急東横線 渋谷

入場して目に飛び込んできたのは、鮮やかな緑のカーペットが敷かれているものの、線路の終端部や案内板など、ほとんど変わらぬままの状態で残る東横線渋谷駅の姿。ただし、当然ながらそこに列車の姿はありません。私は旧駅の最終日にお見送りなどはしなかったし、地下へ発着するようになった東横線に乗ったときも特別な感情はなく、意外とすんなりと東横線渋谷駅の移行を受け入れることができたように思います(多少、JRからの乗り換えに不便を感じたけれど)。でもこの列車が来ない旧・渋谷駅を目の当たりにすると、やはり寂しさが込み上げて来るものです・・・(´;ω;`)

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上写真とほぼ同地点から撮った、廃止(移行)前の3・4番ホーム。
このときはまだ実感が沸かなかったけれど、
本当に過去の情景になってしまったんだなぁ・・・。
13.2.3 東急東横線 渋谷(当時)

おっと、感傷に浸っている場合ではありません。見学はあとでゆっくりとすることにして、まずはお目当てのグッズを探さなくては・・・<(゚-゚=)キョロキョロ(=゚-゚)ゞ。イベント会場へ入場するにも並びましたが、今度はそのグッズを買うために、もう一度列へ並びます。会場内で売られているいろんな記念グッズのなかでも、やはりこれがいちばん人気。しかしここまでくればもう余裕で、無事に先着1000個の枠内に入って購入することができました C=(^◇^ )ホッ!。それがこちらの商品。

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販売カウンターに置かれていた見本。
袋に入っているのは・・・石!?

一体コレは何かというと、旧・渋谷駅構内に敷かれていたバラスト、いわゆる線路の敷石です。え!?コレが並んででも欲しかったものなの?(・ε・`)エー!? ・・・と、読んでいて、ちょっと拍子抜けしてしまった方もいるでしょう。たしかに旧・渋谷駅にまつわるものではあるけれど、石は石。「渋谷」の文字が彫んであるわけでもなく、どこで拾ってきたって同じようなもの。それでも記念に欲しいという方は多いのかもしれないけれど、私はそれほど石に思い入れはありません。ではなぜ買ったのか・・・実は私が興味を持ったのは、その販売システムにあります。何を隠そう、この商品は袋だけを先に購入して、あとは自分自身で中身を詰める、「詰め放題」システム。敷石であるバラストは線路に敷かれているものですから、当然それを拾うには線路へ下りなくてはなりません。つまりこの「バラスト詰め放題」を買うと、ホーム上から線路へ下りられる権利も同時に得ることができるということになります。廃駅になったとはいえ、あの東横線渋谷駅の線路上に下りられるなんて、とても貴重な体験ではありませんか! まるで前日に放映されていた、深夜のバラエティー番組「T倶楽部」みたい・・・(笑)。ちなみに一袋購入で二人までが線路に下りることができ、袋を持っていないと線路に下りることはできません。さっそく購入した袋を持って、ホームの先端部(代官山方)へ。

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緑のカーペットが敷いてあったメイン会場の奥は、
今でもホームや線路がそのまま残されていました。
降車ホームとして使われていた5番ホームを
先端へ向かって進みます。

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ホーム先端部には仮設の階段が付けられて、
安全に線路上へ下りることができます。

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8日前まで頻繁に列車が行き交っていた線路上へ・・・。
もちろん営業中には考えられなかったことです。

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端から代官山方を臨んでみます。
分岐器を介していくつもの線路が複雑に混じり合いますが、
ここを列車が走ることは二度とありません。
廃止から一週間、すでに線路は錆び付いていました。

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線路上に下りて、旧・渋谷駅に思いを馳せる参加者たち。
やはり石拾いよりも写真撮影など記録を主にしていた方が
多かったように思います。

線路上へ下りると、私は本来の目的であるバラスト拾いを忘れて、ひたすらに写真を撮りまくり。そう、この線路上からの渋谷駅が見たかったからこそ、朝から行列に並んでバラスト袋を買ったのです。営業最終日の記録などに比べたら、もう列車の来ない廃駅の写真などつまらないものですが、それでも駅ならではの心惹かれる情景が、まだこの旧・渋谷駅には多く残されていました。そこで、ここからは撮った写真のいくつかを、スナップ風にご紹介してゆきたいと思います。題して「旧東横線渋谷駅・MONOCHROME-SNAP」。

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列車のいない、地上の旧駅。

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想い出のカケラを袋につめて・・・。

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輝きを失ったレール。

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閑散としたプラットホーム。
東横線のホームはいつも人が多くて、
とても狭く感じたものです。

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南口へと続く階段。
実は中央改札より使う頻度が多かったかも。

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多くの人が見上げてきた数々の案内板も
もう点灯することはありません。

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東横線渋谷駅、二つの時代を跨いだ駅長の敬礼。

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東急桜木町駅を知らない子供たち。
いずれは地上にあった渋谷駅も忘却の彼方に?

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ありがとうの記念品。

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渋谷を記録しつづけてきた鉄道写真家・中井先生。
壁には作品が飾られ、
ご本人のトークショーも行われました。
その頭上には3・4番ホームの電光案内板が・・・。

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廃止から一週間、
この日は現役当時さながらの賑わいを見せた、旧・渋谷駅。
今後ここはどうなるのでしょうか?

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さよなら東横線渋谷駅。
もうここを駅として訪れることはないでしょう。

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写真はすべて、13.3.23 東急東横線 旧・渋谷にて。

・・・ガラにもない構成で、スミマセン(^^;)。でも、駅は列車があって初めて機能する施設。その主を失った駅は華がなく、これを表現するにはモノクロの方が合っているのではなかと思い、大半が撮影時点でカメラをモノクロモードに設定しました(一部、撮影後にモノクロ処理)。

ところであの「バラスト詰め放題」、なかにはスーパーマーケットの「野菜詰め放題セール」よろしく、袋の口がギリギリ締まるまで詰め込んでいた人もいらっしゃいましたが、聞いた話だとあの袋に目一杯石を詰めると、約5キロにもなるのだそうな。私は三分の一程度までしか入れなかったけれど、それでも約二キロ。この日はドンケのショルダーバッグに24~105ミリのズームを付けたデジイチ一台のみという軽装だったのに、このバラスト袋を入れたおかげで、結局いつもの望遠レンズと同じくらいの重さがバッグ内に加わりました・・・(´Д`;)重っ。

そんな石の入ったカメラバックを担いで私が次にやって来たのは、渋谷から山手線で三つ目の五反田。冒頭にも書いたように、週末の都内は桜がちょうど見頃を迎えています。そこでせっかくならば、近場で少しでも「桜鉄」を楽しんでゆくことにしました。もちろんここからはカラーに戻ります(^^;)。

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ほぼ満開となった桜の奥に顔を出したのは、
東急池上線の7700系。
7000系時代から数えると、今年で51年目の花見です(^^)。
東急池上線 五反田-大崎広小路

五反田駅の横を流れる目黒川沿いには桜並木があり、ウマく列車と絡めて撮影することができます。ここでの狙いは高架橋で目黒川を跨ぐ東急池上線の車両。しかし午前中は東横線渋谷駅のイベントに顔を出したし、考えてみたら前回の「ONE-shot」も車両こそ副都心線の10000系だったものの、撮影したのは東横線の中目黒。いくら最近話題が多いといっても、ちょっと東急に偏りすぎてはいないかって? 実はこの撮影地、池上線を撮った同ポジションで90度「まわれ右」をすると、JRの山手線、山手貨物線(湘南新宿ライン・埼京線)も撮ることができるのです。

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桜に包まれる、湘南新宿ラインのE231系。
特徴的なダブルデッカー車でパチリ。o[◎]_- )パシャ
山手線 五反田-大崎

しかもこのようにJR側のアングルでも桜とのコラボが楽しめて、「桜鉄」をするのになんとも効率がいい撮影地ではありませんか。この両線を比べると、アングル的には多くの桜が入る池上線がキレイだけれど、列車的には多くの車種が走るJRの方が楽しいかもしれません。そして今の山手線といえば、注目すべき記念列車が走っていますよね。そう、山手線のウグイスカラー(黄緑)50周年を記念した「みどりの山手線」。今年一年の限定で運転されているこの電車、当然ながら桜とのコラボも今春限り。じゃあ、いつ撮るか・・・今でしょう~ヽ(´▽`)ノ! ってことで、JR側を向いて待つことしばし・・・。

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今年の春限定!
「みどりの山手線」が桜をかすめて快走!

「みどりの山手線」と桜のコラボが撮れました~ヽ(≧▽≦★)ノワーイ! 。久しぶりの流し撮り、しかも桜の木でブラインドされた難しい状態でしたが、なんとか写し止める事ができて一安心。ちなみに、しばらく某飲料メーカーの「お茶ラッピング」が施されていた「みどりの山手線」、この週からは元のノーマルな「50周年仕様」に戻されました。やっぱり記念列車なのですから、広告は入らない方がいいですよね (^^;)。

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続けてシャッタスピードはそのままに、
今度は列車の方を流してみます。
同じアングル、設定でも、撮り方によって、
見え方が変わるのは面白いものです。

JR側の本命だった「みどりの山手線」が撮れたので、再び池上線側へカメラを向けます。しかし最初に7700系を撮った頃には晴れていた空は、「みどりの山手線」を待っている間に曇ってしまい、以降この日は再び青空が覗くことはありませんでした。まあ、この季節は「花曇り」とう言葉があるくらいですから、曇り空でもヨシとしますか・・・。

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先ほどはタテで撮ったので今度はヨコ位置。
やってきたのは赤帯がアクセントになる1000系。
東急池上線 五反田-大崎広小路

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親子でお花見かな?
でもボクは電車の方に夢中みたい(^^)。

「みどりの山手線」同様、この池上線にも名車7000系の登場当時を復刻した「7700系・クラシックスタイル」という特別な編成が一本だけあります。できればそれも撮りたいな~などと思うも、なかなかそうウマくはいかず、結果から言うとこの日の池上線で「クラシックスタイル」は運転されていなかったみたい。でも、そうとは知らずにしばらく池上線撮影に集中していると、突然JR側から「ダダダダダダン」と、何やら聞き慣れない轟音が響いてくるではありませんか。思わず振り返ると・・・そこには単機のEF65PFが! Σ(゚□゚*)ナニーッ!

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国鉄色EF65と桜のコラボは
かつての東海道ブルトレ牽引を彷彿とさせる・・・
って、さすがにムリがあるか (^^;)ゞ
山手線 五反田-大崎

咄嗟にカメラを振ったものの、やはり流し撮りは合わずに撃沈・・・orz(あまりにも情けないカットだったので、小さめに紹介します ^^;)。やはり線路端に立った以上は常に神経を尖らせて、どんな条件にも落ち着いて対処できる冷静さが欲しいものです・・・。な~んて思っていた矢先、通りすがりの方に桜との記念写真を頼まれて応対していると、再び背後から通過する列車の音が。ただし今度はカマ(機関車)では無く、電車っぽい軽い音だったので、まあ埼京線の205でも来たのかと、記念撮影後にカメラを返却して振り返ると・・・ふだんはこの区間で見られないハズの211系が!Σ(゚□ ゚(゚□゚*)ナ、ナニーッ!!

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思いがけず山手貨物線で遭遇した211系。
先のダイヤ改正で運転を終了した
宇都宮線用車両の疎開回送あたりかな?

慌てながらも、とりあえず211系だということがわかるように、先頭車同士の連結部を狙ってみましたが、なんとも中途半端でビミョーな出来。やはり線路端に立った以上は・・・(以下略)。そんなサプライズが二度もあった山手貨物線。しかしこの日はまだ、これだけでは終わりませんでした。一時間ほど待ってみたものの池上線の「クラシックスタイル」は現れなかったので撤収を決め、最後に何かに使えるかもしれないと、列車を入れずに桜の花のアップなどを撮っていたところ、そこに現れたのは・・・国鉄特急色の183系! Σ(゚□ ゚(゚□ ゚(゚□゚*)ナ、ナ、ナニーッ!!!

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桜を横目に走り抜ける特急色183系。
団体?回送? 詳しくは解りません・・・。
 山手線 五反田-大崎(後追い)

でも今度は落ち着いて花の方にピントを合わせ、後追いですが先頭車をキッチリ納めることができました。しかもこの桜を手前に配したアングル、咄嗟にカメラを構えたにしては案外悪くない。むしろ今までの自分にはあまりなかったような撮り方で、思いがけず新境地の発掘か? ならば、まもなくやってくる、二周目のこの電車も同じようなアングルで撮影してみることに。

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桜とみどりの電車のコラボレーション。
やはり緑一色の電車は存在感があります!

これにて撮影終了。当初の予定では東横線渋谷駅見学のついでに、ちょこっと寄るつもりだった五反田の桜撮影。まさか同ポイントで一時間以上も粘って、二回も「みどりの山手線」を見ることになるとは思っていませんでしたが、なかなか春らしくて面白い絵を残すことができました。ただ残念だったのは曇り空だったこと。でも、もう今週末にはこの桜は散ってしまって、晴天でのリベンジは難しいだろうなぁ・・・(今週末もあまり天気は良く無さそうだし)。

旧・東横線渋谷駅のスナップ、そして五反田での桜鉄。今回は列車の車両的な収穫よりも、なんだか写真の勉強として得るものが多かった気がする撮影記でした(^^)。

ONE-shot 115 新名所、新俯瞰、新撮影地。

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PICK UP ONE-shot 115 新名所、新俯瞰、新撮影地。

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東京中央郵便局をリニューアルして、
先週グランドオープンしたばかりの商業施設
「丸の内 KITTE(キッテ)」。
中央郵便局の特徴的な外観はそのままに、
内部は流行りのカフェ・レストランやファッション雑貨店等が立ち並
丸の内の新しいオシャレスポットとして注目を集めています。

 
でも鉄として気になるのは、
やはり東京駅前という、その立地条件。
オープン直後にさっそく撮影へ訪れた、
ソネブロ仲間・ゆるキャラさんの情報によると、
地上6階には展望フロアが設けられているらしく、
そこからは東京駅を発着する各線が
スッキリと見渡せるのだとか
(ゆるキャラさん、情報ありがとうございます m(_ _)m)。
オシャレな新名所にあまり興味は沸かないけれど、
鉄道が見下ろせるというのならハナシは別。
ゆるキャラさんに遅れること一週間、
私もその「新撮影地」へカメラを持って上がってみました。
 
なるほど、
たしかにこれは俯瞰撮影好きにはたまらない、
いい眺めですね~ (^^)。
 なによりも、ただ列車を見下ろせるだけではなく
赤レンガ造りの東京駅丸の内南口が
一緒にフレームに収まるのが嬉しいではありませんか。
 
この新たな丸の内の名所は、
流行に敏感なOLやマダムだけでなく、
多くの鉄をも集めるスポットになりそうです
   
 13.3.29 東海道本線 東京

懐かしの撮影記・・・常磐線651系「スーパーひたち」編

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あおたけ的、懐かしの撮影記
「タキシードボディのすごいヤツ
常磐線651系「スーパーひたち」


東京では桜の見頃も終わりかけ、もうすっかり暖かな春本番・・・かと思いきや、このところの気温は寒暖の差が激しい。20度近くまで上がる初夏のような日があれば 。゚(;-ω-A)゚。アツー 、一転して、その翌日には10度を下回り、二月並みの寒さになることも {{{(;´д`)}}}サムー 。こうなると感覚を惑わされるのは早咲きの桜だけでなく、人間も同じです。よく「◯◯は風邪を引かない」などといいますが、季節にあわせて体調管理がウマくできずに風邪をひいてしまうのが、本当のお◯◯さん。かくいう私も、先週の中頃からどうも調子が悪くて熱っぽい。これは花粉症のせい・・・? いや、長年花粉症を患っていると、そのだるさが花粉症なのか、そうでないのかは解るもの。これは明らかに花粉症ではなく風邪の症状です (+"+;)ウーン。先週末の東京は天気こそ優れなかったものの、桜は満開をキープしていて、今年二週目の「桜鉄」ができるチャンスでした。しかしムリして撮影に出かけて風邪が悪化し、新年度早々に欠勤となってしまっては情けない・・・というより、社会人として恥ずかしい。ここは散りゆく桜に名残惜しさを感じながらも、先週末は非鉄を決め、家でおとなしく静養することに・・・ (*´ー`*)オヤスミ。おかげで体調はすっかり回復。無事に万全の体勢で新年度を迎えることができました。しかし体は回復したけれど、そんなワケで今週は撮影記ネタがありません。


そこで今回は久しぶりに「あおたけ的、懐かしの撮影記」として、過去に撮った写真なんぞを引っ張りだしてみたいと思います。今回のネタはタイトルにもあるように、先月のダイヤ改正で常磐線の特急「スーパーひたち」から撤退した、651系。実はこの写真、ダイヤ改正の直後くらいにお見せしようと思ってスキャンしていたのですが、早咲きの桜や東横線渋谷駅のネタなどを紹介しているうちに流れてしまい、出しそびれていたのでした。651系の写真といっても情景写真や芸術的なものなどは一枚もなく、ほとんどが単なる「記録写真」。でも今となってはちょっぴり懐かしくて、貴重と言えるものもあると思われますので、651系「スーパーひたち」のメモリアルとして楽しんでいただけたらと思います (今回はいつもに増して、鉄分が濃くてマニアックな内容かも知れません・・・^^;)。

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89年のデビュー以来、24年もの長きに渡って
常磐線のエースとして活躍してきた
651系「スーパーひたち」。
今春のダイヤ改正で、ひとまず運転を終えました。
12.03.21 常磐線 馬橋

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まずご紹介したいのはデビュー前のチラシから、
キャッチフレーズは「タキシードボディのすごいヤツ」。
まだ正式な列車愛称はなく、一般での募集が行われていました。
完成前の通称で、すでに「スーパーひたち」と言われていた新型車。
一般公募までしたのだから、
まさかそのままの愛称にはならないだろうと思いきや、
結果は「スーパーひたち」に・・・ (´Д`;)。

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常磐線の各駅に配布されていた651系のカタログ。
上の大判は一般者向けだと思われますが、
下の小冊子は編成表や主要諸元などが掲載された、
本格的なカタログ仕様(タイトル写真も参照)で、
これが駅のラックに配布されていたのは珍しいことかも。

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兵庫の川崎重工で落成した651系の甲種輸送。
東海道線の大船でPF1047号機牽引を撮影したものの、
ピン甘で撃沈・・・orz。
このときの甲種輸送は所属先である常磐線の勝田へ
直接搬送されるのではなく、
いったん東北線の小金井(電車区)へ輸送され、
後日、そこから試運転を兼ねて、
小金井から勝田へと自力走行したと記憶しています。
90.1 東海道本線 大船

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ピン甘撃沈のリベンジをすべく、二度目の甲種撮影。
今度はEF66 103の牽引でした。
今でこそ珍しくないロクロク100番台、通称「サメ」の甲種ですが、
当時は89年にデビュー(増備)したばかりの新型機関車で、
まだ数も少なく、甲種輸送に当てられるのは珍しいことでした。
でも今思えば同じロクロクでも、0番台の方が良かったな・・・(´・∀・`)
90.2 東海道本線 大船

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甲種輸送の後追い。
ちなみにこの写真の甲種輸送は三枚とも、
90年に増備された二次車のものです。
90.2 東海道本線 大船

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おまけ・・・①
同じ日のスリーブには先のダイヤ改正で無くなった、
185系の普通列車運用(521M)が写っていました。
よく見るとこの編成、横帯の「リレー号」塗装と、
斜め帯「踊り子」塗装の混結です(^^)。
90.2 東海道本線 大船

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営業運転を前に常磐線で試運転を行う、
ピッカピカの651系 ∠(≧∀≦)マブシイッ。
同車はこの先、定期列車としては一貫して
常磐線の特急で使われ続けることになります。
(過去、651系が多客臨時列車に使われたのは、
常磐線の勝田から吾妻線の万座・鹿沢口まで運転された
特急「オーク嬬恋」くらいだと思われます。
その時のマークは、たしか「臨時」表示だったはず)。
89.2 常磐線 我孫子

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上野で先輩の485系「ひたち」と並ぶ、
「スーパーひたち」の651系。
テールランプの形が今とは若干異なっています。
485系と651系の競演は、485系がE653系によって
完全に置き換えられる98年までの、約9年間続きました。
89.3 東北本線 上野

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89年にデビューした651系「スーパーひたち」。
翌年の90年には栄誉ある「ブルーリボン賞」を受賞。
常磐線では記念列車が運転され、特別マークも掲出されました。
90.7 常磐線 北小金

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晩年にはこのブログでも「偕楽園マーク」
盛り上がった651系の特別ヘッドマーク。
上の「ブルーリボン賞」の他に、
「常磐線100周年記念」などというのもありました。
これは勝田電車区で行われた撮影会でのカットですが、
実際にしばらくは営業運転の「スーパーひたち」でも
この「100周年」マークが掲出されていました。
走行シーンを撮っていないのが今となっては悔やまれます。。。
96.10 常磐線 勝田電車区(当時)

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おまけ・・・②
上写真の勝田電車区公開日に運転された、
常磐線100周年記念「レトロトレインときわ」号。
EF81 95+旧客という豪華編成、
駅撮りでなく沿線で走行を撮りたかったところですが、
実はこのイベント列車を私は撮る側ではなく、
乗る側として楽しんだのでした。
かつて常磐線を走っていた客レの雰囲気を、
味わいたかったんだよね・・・(^^;)
96.10 常磐線 水戸

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いっぽう、先のダイヤ改正で651系とともに、
常磐線の定期運用から離脱した「フレッシュひたち」用・E653系。
こちらもかろうじて一枚、甲種輸送のシーンを撮っていました。
E653系は651系とは異なり、
EF81牽引の輸送列車で直接、勝田へ搬入されたようです。
97.8 常磐線 北小金-南柏

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落成直後、勝田へ向かうE653系。
この日輸送されたのはグリーンカラーの編成でした。
97.8 常磐線 南柏-北小金(後追い)


以上、651系のデビュー当時などを中心に、写真を並べてきました。
JR東日本が初めて新製した特急形車両651系もデビューからはや24年が経ち、先のダイヤ改正で第一線となる特急「スーパーひたち」から完全撤退してしまいました。しかし定期運用は失ったものの、今のところ廃車になった車両はなく、一部は延命と見て取れる全般検査を通しているところなどをみると、まだまだ活躍の場が与えられるのではないかと個人的には思っています。651系の今後の動向について私は詳細を知りませんが、もう一度この「タキシードボディ」と再会できる時を楽しみにしたいもの。なので今、「さよなら」は言いません。いつかまたどこかで会おう、651系! (`・▽・´)ノ

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常磐線を颯爽と駆け抜けた白いヤツ、651系。
もう一度その力強い走りが見られることを期待しています!
12.12.29 常磐線 藤代-取手

 

今週も寒暖の差が激しい気まぐれ天気が続くようなので、みなさまも風邪などにはくれぐれもお気を付けください・・・。(´Д`;)オマエガナー
 

 

 

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